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「結局フッたらしんだけど。....なんか、大人になったんだなーって...親心みたいなさ」
「(バスまだかな....)」
「でさ、ガキの頃から一緒に見てきたげんちゃん的に、真紀ってどうなのかなって」
「...逆にてっちゃんは絢のことどう見てんの。それと一緒じゃね?」
「げんちゃんはさ、絢ちゃんが誰かに告白されたりしたらちょっと複雑じゃない?」
「なんも」
「だってさ、うちはまだしもげんちゃんとこはほんとにげんちゃんが親みたいなもんじゃん。ずっと二人でさ」
「それとこれとは別じゃね?」
「....そーかな」
「いや、ほんとにさ、ただただ幸せになってくれればそれでよし。それだけでよし」
「...んー...そんなもんかな」
「でもさ、真紀ちゃん。可愛くなったよな。嫌らしい意味じゃなくて、顔つきも体格も女性らしくなってきたし」
「....な!だよな!」
「っなんだよシスコンうぜえな。....だからさ、告白されるってのも分かるな。第二の兄として」
「そっかー....そうだよな。げんちゃんがそう言うならそうなのかもな」
「お前なんなんだよほんと。気持ちわりーな...」
「や、俺もさ、兄としては真紀に幸せになってほしいんだよ、マジで」
「なにお前死期が近いの?」
「でもげんちゃんがそう言ってたって知ったら真紀喜ぶだろうなぁ...」
「は?何の話?」
「いや、なんでもな」
「バス来たぞハゲ!!」
「てめーハゲハゲうるせんだよ!!...っあ!!財布も定期も学校に忘れた...」
「あそう。では、一足お先に。いつものとこにいるから早く来いよ」
「えっ、ちょっ...」
プシュー...