契りタイム-7
「それとも、今夜のこの契りがうまくいくかどうかで、海棠くんはあたしとの恋愛関係を続けるかどうかを決定するってわけ?」
「そ、そういうわけじゃ・・・ないけど・・・。」
「考えすぎ。海棠くんの悪い癖。でも同時にそれはあたしが大好きな貴男の性格。」
「ミカ先輩・・・・。」ケンジはミカの目を見つめた。
「大好きな・・・貴男の・・・・。」ミカの言葉が途切れた。
数秒間見つめ合っていた二人は、どちらからともなく顔を近づけ、静かに、そっと唇同士を重ね合った。
ミカの唇は柔らかく、春の日だまりのように温かい、とケンジは思った。
ケンジの唇はなめらかで、蜂蜜のように甘い香りがする、とミカは思った。
しばらくして二人は口を離した。先にミカが微笑み、すぐにケンジも微笑みを返した。
「心地いい・・・。海棠くんのキス、とっても心地いいよ。」
「そ、そうですか?」
「うん。酔ってる時には気付かなかった。甘くてなめらか・・・。やっぱりしらふでないとだめだね。」
ケンジは笑った。「ミカ先輩のキスも、うっとりします。とっても気持ちいい・・・。」
「そう。」ミカは恥じらったようにうつむいた。
「先にシャワー、いいですよ。」
「うん。」
ミカはバッグを持ってバスルームに向かった。