モンスターVSモンスター 中編-2
口を半開きにしながら信じられない光景を見つめる佐川。
(汚ねぇ…、美樹さん汚ねぇよ!何でチンポなんかくわえてるんだよ!)
佐川にとってはペニスは小便が出る所以外の何物でもない。不衛生な場所にしゃぶりつく美樹が信じられない。
「ああ…気持ちいい…」
健介が零した言葉に反応する。
(気持ちいい…?チンポくわえられると気持ちいいの…?)
謎は増えるばかりだ。平然とする田口が大人に見える。
「今日はフェラチオだけにしとこうな?今度セックスしてやるからな?」
「…」
美樹は無反応でペニスをしゃぶり続ける。
(何だよ、フェラチオとかセックスとか…。意味分かんないよ!!)
殆どカルチャーショックだ。一度頭の中を整理しないと分からない。そんな中、佐川に取ってまたまた不可解な行動が目に入って来た。
「ああ…!出るっっ!!」
健介が美樹の頭を抑えつけペニスを根元まで押し付け顔を歪ませた。美樹の顔も歪む。
(で、出るって…オシッコ!?美樹ちゃんはオシッコ飲まされてるの!?)
もはや腰が砕けそうな程の驚きだ。何かを美樹の口の中に出しているのは間違いないのだけは分かる。
ゆっくりとペニスを抜く健介。
「掌に垂らしてよ。」
「…」
辛そうな顔をしながら美樹は口の中の物を掌にゆっくりと吐き出す。
(な、何だあれは!!あの白い液体は何だ!?)
佐川にとっての未確認液体だ。心臓がドキドキする。
「へへへ…いっぱい出たぜ。じゃあ飲んで?」
美樹は掌の上の精子を啜り、そして飲み込んだ。
(膿!?美樹さんはチンポの膿を吸い出して飲んだのか!?)
ペニスから出る膿…、自分も出るのかどうか心配になる。
「ふぅぅ、スッキリした!じゃあまたな、美樹!」
美樹の頭を撫でてさっさと出て行った健介。美樹は1人、咳き込んでいた。
するとまたまた佐川が驚く出来事が起きる。立ち上がった美樹が何とこっちに向かって歩いてくるではないか!
「あわわ…」
慌てて身を隠す佐川。美樹はベランダへと出てきた。ビビる佐川。しかし田口は堂々としていた。
「…約束通り、あの人と縁を切らせてくれるよね…?」
田口に向かって話し掛ける。
「えっ?えっ?」
2人を交互にキョロキョロ見る佐川。
「うん。その代わりこっちの条件も飲むんでしょ?」
「卒業までの半年間、田口君の言いなりになればいいんだよね?」
「うん。あいつにつきまとわれたら卒業してもいつまで続くか分からないでしょ?僕につけば半年間だけ我慢すればいいんたからね。」
「…お願いします。」
呆然とする佐川の前で田口に頭を下げる美樹。
「しかし僕らの学校の一番のアイドルがもうセックス済みだったなんて驚きだよ。」
「…」
「無理矢理犯られたの?」
「うん…。」
「写真撮られて脅された?」
「うん…。」
「へへへ、みんな同じだな。」
「…」
泣き出しそうな美樹。
「取りあえず今日の放課後、僕らに付き合いなよ。」
「うん…。お願いします。」
そう言って去って行った。田口だって正義でも救世主でもない事は分かっている。しかし辛い思いを少しでもしなそうな道を選ばざるを得ない程に美樹は苦しんでいたのであった。秘密を知った田口の話に美樹はすがりたくなる程に追い込まれていたのであった。
「佐川、放課後さぁ、色々教えてあげるよ。佐川にも、小菅美樹にも、ね。」
「う、うん…。(美樹さんにも??)」
今まで見た事のないような田口の表情に少し恐怖を感じた佐川だった。