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ナクシモノ〜シスター&ブラザーコンプレックス〜
【学園物 恋愛小説】

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第四話-2

「ホントっすか!?さすが先輩っす!あ、これ自分のバンケーっす!」
携帯電話らしき数字の列が手書きされている紙を受け取る。
「それじゃあお気をつけて!」
「待てよ、マル」
立ち去ろうとするマルを呼び止める。
「なんすか?」
「色々訊きたいことはあるが、こんな時間だし、ひとつだけ訊かせてくれ」
「いいっすよ」
「お前、彼女はいるのか?」
「いないっす!童貞っす!」
大きい声で童貞とか言うな馬鹿。俺は頭を抱えた。


   ***


翌日の昼休み。
部室にはPCの前に紅葉、廊下側のソファに俺、その対面に須藤がそれぞれ座っている。雲木の姿はない。
「なぁ須藤、先生。変なこと訊いていいか?」
「あぁ?どしたぁ」
須藤は煙草型のお菓子を口にくわえながら、器用に返事をした。
「あーっと……」
紅葉のほうをちらりと窺う。ま、あいつになら聞かれても問題ないか。
「男の性欲って、なくなるようなものなのか?」
「…………」
須藤は口にくわえていたお菓子を落とし、ポカンとする。
「うんんっ、よく聞けぇ神代ぉ」
須藤は新たなお菓子をポケットから取り出し、それを口にくわえた。
「男ってのはなぁ、エロい生き物なんだよ。特にお前ぐらいのガキはよぉ、性欲が盛んなのが当たり前なんだぁ」
「じゃあ俺ぐらいの年齢の男が、一ヶ月もえっと、なんていうか……しない、ってのはありえないのか?」
「神代ぉ、我慢は体によくないぞぉ」
俺のことではないんだけど、内容が内容なだけに名前を出すわけにもいかないしな。
「我慢してるってわけではなく、性欲が湧かないからしようとも思わないんです」
「おいおいおーい、冗談はいけないぜぇ」
「冗談なんかじゃないです」
俺も男だから『冗談だろ』って思う気持ちもわかるけど、きっとマルも神様に奪われたんだ。
「例えばだぁ。琴梨在花を覚えているかぁ?」
「え、はい」
「琴梨在花が全裸で歩いてたらどうするよぉ?やべぇだろぉ?」
「お前の発言が教師としてやべぇよ」
なんとなくそうなんじゃないかとは思っていたけど、須藤って女子生徒のことエロい目で見てるよな絶対。


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