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ナクシモノ〜シスター&ブラザーコンプレックス〜
【学園物 恋愛小説】

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第二話-3

PCの前へ行き、モニターを睨みつける。
「今日こそ俺は、お前を克服してやるからな!」
モニターは真っ暗なままで、何も反応を示さなかった。そりゃそうか。
「まずは電源っと……たしかこれ、だよな」
モニターの横にあるヘンテコな物体のボタンを押してみる。
すると電子的な駆動音が鳴り、やがてPCのモニターが光だした。
「ふぅ、なんとかなったな」
ちらりと壁にかけてある時計を確認する。昼休みはあと15分ほど残っている。多分大丈夫だ。それだけあれば調べられる!
待ち受け画面……だっけ?それになり、マウスを動かしてネットに接続する。
「よーしいい調子だ」
次はえぇと、Google検索とやらで文字を入力すればいいのか?
「O、O……これか」
アルファベット順に並んでいればいいものを、どうしてキーボードのアルファベットはバラバラなところにあるんだ。
「N……よし」
そんな感じでなんとか文字を打ち終え、モニターに視線を映す。

onnanokonoheso

女の子の臍(へそ)……日向さんになかったモノは、つまり臍である。
「変換されてねぇじゃん!?」
どうなってるんだまったく。
やば、あと10分しないうちに昼休み終わっちまうじゃん。
とその時、部室の扉が開かれて救世主がやってきた。紅葉だ。
「おう俺のメシア!」
俺の言葉に首を傾げる紅葉。
「ささっ、座ってください」
「……キモ」
「今『キモ』って言ったか!?」
「違うわ……砂肝と言ったの」
「そ、そうか」
それならいいが……ってかなんでいきなり砂肝?
紅葉は定位置であるPCの前に座る。
「あ、それ漢字変換してくれよ」
「…………」
紅葉はじーっとモニターを見つめたまま動かない。もうあまり時間がないってのに。
「……臍(へそ)フェチ……?」
「ちゃうわ。依頼があったんだよ」
日向さんのことを紅葉に話す。
「そう……てっきり、私がいない間に、エロサイトを覗こうとしていたのかと思ったわ……」
「そ、そんなことするわけないだろ」
しようと思ったことはあるけどな。男の子ですから。
「女の子の臍……これで出るの……?」
「わからんよ、んなこと」
「とりあえず、検索してみる……」


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