セフレだった女-13
「陽介……」
「お前ばっかりイッちゃってずるいじゃん。俺のもしてよ」
陽介はいつの間にか剥き出しになっていたペニスを握りながら、シーツの上で膝をついていた。
鎌首を持ち上げていたそれを見ると、ゴクリと喉が鳴る。
さっきイッたばかりなのに、臨戦態勢のペニスが目に入るとそれが欲しくてたまらない。
「俺のもしてよ」って意味は十二分にわかってる。
でも、我慢が出来ないの。陽介が欲しいんだ。
「陽介……、あたし……欲しいの……」
潤んだ目で彼を見れば、少し困ったような笑顔。
口で愛してあげる行為も大切なのはわかってる。
でも、今日は一刻も早く陽介と一つになりたかった。
あなたと抱き合えるのはあたしだけ。そう思いながらくるみさんの姿を頭の中からかき消してやる。
「メグはワガママだなあ」
クスクス笑いながら陽介は、あたしの身に付けていた服を全て取り去った。
硬いフローリングに、あたしと陽介の服が重なるように放り投げられていく。
そして生まれたまんまの姿になったあたし達は、ゆっくり向き合った。
深いキスを交わしながら、そっと押し倒されていく。
すでに固く大きくなっていたそれを、ヌルついた性器に擦り付けられると、ビクンと身体が小さく跳ねる。
「あっ……」
「スゲー、ヌルヌルし過ぎて挿れづれえ」
実際、あたしのココはかなり愛液で滑りがよくなり過ぎて、膣口あたりで何度もつるんと亀頭が滑っていた。
手を使わずに一つになるつもりだったみたいだけど、
なかなかうまく入らないそれに苦笑いをしながら、陽介はあたしの秘裂を割り開いてヒクヒク蠢くそこにペニスを一気に挿れてきた。
「ああっ……!」
「うわ、めっちゃ熱い」
熱いのはあたしも一緒。指や舌でイカされるのも好きだけど、やっぱり一つになる瞬間だけは身体も心も満たされる。
「……陽介、あたし幸せ」
彼の背中に腕を回すと、ゴツゴツした肩甲骨に触れる。
細いくせに筋肉が程よくついて、締まった身体。
やがてそれは、前後にゆっくり揺れ始めた。
「あっ、あっ、ああっ……、気持ちいい……!」
この身体に抱かれていると、たまらなく幸せな気持ちになるのだ。
もう、昼間の不安なんて綺麗さっぱり消え失せていた。
陽介はあたしだけを愛してくれているから、何も心配はいらない、と。
この時は、本気でそう思っていた。