色々な初体験-6
二人を見ていたら胸がキュっと痛くなって
見たくないものを見てしまった罪悪感。
あたしは悪くないのに。悪くないと思うのに。
遠藤君のテリトリーに勝手に入ってきた罪悪感。
「凛さん、遠藤にどこまで本気なの?」
つらそうなあたしの顔を覗き込んでアドバイス君が言う。
「分かんない。こんな気持ち初めてなの」
「はい?まさか本気?」
今まであたしの隣にいたアドバイス君は
あたしの前に回り込んで大きな声をだした。
「勘弁してよ・・・」
そう苦笑いするなり、あたしの頭を胸に収めて抱きしめた。
「ちょっと・・・!」
腕から抜け出そうと思いっきり突っぱねようとするけど
アドバイス君も男なわけで。
びくともしなかった。
「凛さん。遠藤に変なアドバイスしたお詫び。
今、遠藤、俺の声に気付いて凛さん救出に走ってるから。
あいつはっきりしないんだろ?凛さん不安そうな顔してる。
俺の言うこと黙っててね」
そう言い終わったころ、遠藤君があたしたちの前に走ってきた。