色々な初体験-11
「キス」
「ん？」
「キスしたいのに。してくれないから不安になるんじゃん！」
恥ずかしさからか自分の不満を大声で遠藤君にたたきつける。
そんなわがままなあたしをじっと見つめて
ゆっくりと手を広げた。
「凛。おいで」
その声がものすごく自然であたしはためらいもなく遠藤君の腕の中におさまった。
「凛。僕さ。・・・・う〜〜〜ん・・・」
「なぁに？」
涙が乾いてきた目で遠藤君の次の言葉を待つ。
「う〜ん・・・」
「なに？」
「いい？引かないでね？」
「？」
「経験がないんだ」
うん。そうだと思ってたよ？
「だから？」
「だから・・・キスしちゃうと止められないし、上手くできるか分からないし
その続きもしたくなっちゃうし、エッチなんかさらによく分からないし・・・」
「分からないって・・・アダルトビデオ見たことないの？」
キョトンとして答える私に真っ赤になった遠藤君が
「凛ちゃん。女の子がそんなことを平気で言うもんじゃありません」
とてれ隠しに保護者ぶっているのが笑えた。