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『由美、翔ける』
【スポーツ 官能小説】

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『由美、翔ける』-1

スピンオフ・ガールズ・ストーリー
『由美、翔ける』




「はぁ……はぁ……く……」
 21時を過ぎて、灯りが少なく闇が濃くなった、中央に池を囲む小さな公園の中を、ひとりの麗女が小走りに歩を進めていた。
(ど、どこなの……どうして“ない”の……!)
 人気のない公園を早足で駆けながら、探し求めてやまないものを、どうしても見つけあてられず、その麗女・柏木由美の焦りは募るばかりだった。

 ぐりゅる……ぐるるる……

「は、ぅ……!」
 醜い音と共に、下腹に強烈な痛みが波となって走る。
 襲い掛かってきたその波を宥めるため、足を止めて由美は、苦痛の源となっている下腹に手を当てながら、その背を丸めた。
(お腹が、痛い……!)
 由美は今、不意に襲われた“便意”に汲々としていた。
(お店のトイレで、しておけばよかった……!)
 今更悔やんでも遅いことだが、駅までちょっとの距離だから我慢できると思ったのが、そもそもの間違いだった。地区の交流試合があり、打ち上げという名の懇親会の後ということもあって、少し入っていたアルコールが、彼女の明敏な判断力を失わせていたのだろう。

 ぐる、ぐるぐる、ぐりゅるる……

「あぁ……う、うぅ……で、でちゃ……う……!」
 滑稽なくらい腰が砕けた様子で、由美は腹痛に悶えていた。いつ、その堰を切ってもおかしくないくらい、“出口”にかかる圧力は、切迫性を増している。
「あ、でるっ、あっ、い、いやっ……!」
 
 ぶぴっ、ぶすぶすっ、ぷううぅぅ…… 

「だ、だめっ、あ、ぁ……!」
 必死に力を込めていた括約筋だったが、その限界はとうに超えていた。
「げ、限界っ……あっ!」

 ブリュッ…!

「ひっ!?」
 押し寄せてきた獰猛な“便意”に、これまでの忍耐を打ち破られて、由美は一瞬だけ括約筋の力を抜いてしまった。
「や……だ……少し、でちゃった……」
 結果、わずかとはいえ下着の中に“実”を出してしまったのである。
「もう、だめ……このままじゃっ……!」
 由美は全ての限界を悟った。今は少しだけ洩らした状態だが、完全なる決壊は避けられそうもない。
「うっ……!」

 ぐりゅりゅりゅっ、ぐぬぬぬぬっ!

「あ、あっ、ま、また、でちゃう、あっ、も、あぁっ……!」
 欠片ほどに残された由美の抵抗を奪う、激しい腹痛の波が来た。
「は、あっ……!」
 その波をまともに受けて、由美は、己の中にある“躊躇い”と“恥じらい”を全て捨てた。
(ぜ、ぜんぶ、も、洩らしちゃう、くらいならっ……!)
 ほとんど反射条件のように由美は、スーツスカートを腰までまくりあげ、ショーツに手をかける。
 そして、尻のところにわずかな違和感のあるショーツを、膝下まで一気に下ろすと、震えていた膝を折り曲げてその場にしゃがみこんだ。
 一気呵成の圧力が、堪えに堪えていた一穴に圧し掛かり、それに抗う意思を捨てた由美は、何もかもを白紙にした気分で全てを解放した。
「くっ、あ、ああぁあぁぁぁぁっ!」

 ブリュゥッ、ブリブリブリブリブリィィッ!

「うあぁあぁっ!!」
 公園の敷地内で、しかも、草むらに身を隠すこともせず舗装された路地で、由美はその大きな尻を曝け出し、湧き上がる生理現象に身を委ねたのである。
 それはまぎれもなく、上品に言うなれば“お花摘み”であり、はっきり言うなれば“野糞”そのものであった。 

 ブリュッ、ブリリュッ、ブリブリブリッ……

「は、ぅ……ん……うぅ……」
 大量にそして質量のあるそれが“出口”の抵抗をいともたやすく押しのけて、瞬く間に由美の尻下にこんもりと盛り上がっていく。
(や、やだ……いっぱい、でてる……)
 出している本人がその自覚を持っていた。 
(やだ……もう……こんな、ところで……ウ、ウ×チ、するなんて……)
 まさにそれは、花も恥らう乙女にとって、万死に値する不手際としかいえない。
(だれも……いないから……よかった、けれど……)
 見る限り公共の視線がないことだけが、由美にとっては救いだった。これがもし、衆人環視のある状況だったらと思うと、とてもではないが、生きていられないとも思った。
「う……うぅ……ちょっとだけ、汚しちゃったし……」
 目に入ったショーツには、わずかとはいえ排泄の名残があった。完全に洩らしはしなかったが、実をこぼしたことで下着を汚したのであり、粗相をしたことには変わりなかった。
 それが由美には情けなくて、涙が滲んできたのである。



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