『由美、翔ける』-42
「ん、あ、んっ……」
ようやく、愛する夫と久しぶりに肌を重ねることが出来て、由美は甘い声を挙げていた。コートの上の切れ味鋭い雰囲気から、想像もできない姿である。
日本中を感動の渦に巻き込んだ、日本女子バレーボール代表チームの凱旋から、ひと月が経過していた。
チームを金メダルに導いた、“ママさんセッター”として一躍時の人となった由美は、ありとあらゆるマスメディア対応のため、日本に帰ってきてからも、家族と過ごす時間とゆとりを持てなかった。
それでも、夫の八日市時矢は、不満を全く零すことなく、娘の面倒を始めとする家事全般を、滞りなくこなしてくれた。付き合いを始めた大学時代からは、想像もつかないことであったが、彼もまた、由美という存在を得ることで、成長したということである。
「あ、ん……あ、そこ……」
そんな夫に、自分の一番感じる場所を触られ、由美は大きく背を反らした。
「あ、ああ……あなたぁ……」
由美の“二度目の引退会見”によって、フィーバーがようやく収まり、家族三人水入らずの時間を持つことが出来た。今日は、三人で“夢の国”を訪れ、時間いっぱい娘に笑顔をプレゼントした。
「もっと……あ、あっ……もっとしてぇ……」
遊びはしゃぎ疲れた娘を寝かしつけて、今度は濃密な夫婦の時間を愉しんでいる、というわけである。
由美は、大学時代からすでに日本代表に名を連ねる選手として活躍していたが、27歳のときに迎えた二回目のオリンピックで銅メダルを獲得し、それを一つの区切りとして、代表を一度引退した。
大学時代から交際していた八日市時矢と結婚し、すぐに娘が生まれて、バレーボールは、所属する実業団チームでの活動にのみ専念していた。
しかし、一気に若返った女子代表チームが、オリンピック予選で苦戦を強いられ、その出場さえ危ぶまれる状況に陥ったとき、再び由美に白羽の矢が立った。
“代表に戻って欲しい”と、その打診を受けた時、始めはそのブランクから消極的だった由美だが、
『ママが、せかいでとぶのを、みたいな』
と、いう愛娘の言葉に奮起して、由美は今一度、代表チームのセッターとして、復帰することになった。
以後の活躍は、メディアが語ってきたとおりである。金メダルの獲得は、その集大成であった。
「あ、あんっ……あっ、お、おしり、いい……!」
繰り返しになるが、今、夫の時矢と肌を重ね合わせている姿からは、想像もつかない。由美は、夫の時矢に、自分が一番感じる部分である“お尻の穴”を、存分にその指でほぐされ、弄り回されている最中であった。
代表選手に選ばれている最中は、“痔”になることを防ぐため、感じる部分といえども我慢を続けてきた。それを引退した今、その抑えはすでになく、思う存分に、夫に慰めてもらうことが出来る。
「あ、んっ……」
体をうつ伏せにされ、お尻を高く突き上げる屈辱的な格好を取らされる由美。もちろん彼女は、その格好を“屈辱”とは思わず、むしろ“歓喜”としている。後ろから夫に犯される、自分の大好きな“体位”だからだ。
「あ、お、おしりに、あ、あなたの、“おち×ちん”が……!」
たとえ洗腸を繰り返したとは言え、雑菌が満ちている場所である。ゆえに、ゴムに覆われた夫の“陽茎”が、窄まりの中央部に押し当てられたかとおもうと、
ずぶずぶずぶ……
「ん、ほぉっ、あ、あうぅうあっ!」
それは、まるで抵抗らしい抵抗もなく、由美の“肛門(ア×ス)”を割り開き、直腸の中に埋め込まれていった。
「あ、ぅ、お、おしりが、ぁ、おしりがぁ……あつい、のぉ……!」
久しぶりの挿入に、由美の瞳はもう、焦点を失っている。
ずぬぬ……
「あ、うっ、あ、ああっ……」
すぶすぶっ……!
「ひぐぅっ!」
ずぬぬ……
「お、あっ、ひっ……」
ずぶずぶっ……!
「んほぉおおおぉぉぉおぉぉっ!!」
愛する夫にお尻の穴を抉られて、獣のように叫び狂う。
「お、おしり、イクッ、も、もうダメッ、おしり、おしりっ、おしりいいぃいいぃぃくううううウゥゥうぅぅぅぅっっっっ!!!」
この世のものとも思えない叫び声を発して、唾液と愛液と腸液を、それぞれの場所からたくさん零しながら、夫とのセックスを心ゆくまで愉しむ由美であった。