『由美、翔ける』-12
…あらかじめ断っておくが、これは、由美が見ている“夢”である。
『い、いやぁ……』
その中で由美は、両腕と両脚を、左右それぞれにロープで結束され、四つんばいの体勢で、お尻を高々と挙げさせられていた。
『み、見ないで……おしりの、穴を……見ないで……』
ぷるぷると震えるその大きな臀部。拘束される前に、衣服は全て脱がされていて、双丘の間にある、くすんだ色の秘めやかな“窄まり”が、由美の後ろに立つ人影の眼下に、丸見えになっている。
『お願いですから……ユミの、きたないところを……見ないで、ください……』
両手足を結束されているので、顔を起こせない由美。彼女は、粘りつくような視線を、丸見えになっているお尻の穴に感じながらも、言葉による抵抗しかできなかった。
『ひっ』
そんな抵抗を、“反抗”と捉えられたのか、お尻の穴に、何か固いものが押し当てられた。感触から察するに、なにか“丸い”ものだ。
『あ、い、いやっ……』
ずぶ、と、お尻の穴を割り開いて、その球状の物体が直腸内に埋め込まれる。
『あ、あっ、いやっ、いやいやっ……!』
ずぶずぶずぶずぶ、と、立て続けに直腸の中に入り込んでくる、連なった球状の物体。ビーズが幾つも連なり、ひとつの棒になっている“マーブル・キャンディ”という名前の、“大人の玩具”を知らない由美は、お尻の穴から何を入れられているのか、皆目見当もつかないまま、直腸に次々と埋め込まれる物体の違和感に、そのお尻を左右に振ることで、せめてもの抵抗を繰り返した。
『ひあっ……!』
ぴしゃり、と臀部を叩かれた。
『んぐぅっ……!』
ずぶずぶずぶっ、と、更に“マーブル・キャンディ”を埋め込まれる。もう既に、10個に迫る数のそれを入れられているから、由美の直腸は満杯になって、結腸の部分までその先端が、届こうとしていた。
『苦しい……お腹が、苦しいです……』
軟質性のプラスチックで作られている“マーブル・キャンディ”だが、当然、普段から直腸に溜まっているであろう“物体”に比べれば、それは“固さ”の度合いが違う。
『く、苦しい……ん……ぐ……ぅ……』
下腹に生まれた異質な存在感に、由美は苦しみの声を挙げるばかりだった。
『ひぐっ……!』
お尻の穴に、螺旋状に捻られるような衝撃が生まれた。埋め込まれている“マーブル・キャンディ”を、時計回りに掻きまわされたのだ。
『う、うぐっ、あ、い、いやっ、ん、んぐぅっ……!』
ぐりぐりぐりぐり、と、その重い衝撃が、直腸いっぱいに響いてくる。
『ひっ、ひあっ、ぐっ、んぐっ、あっ、あぅうぅぅっ!』
便秘をしているときの感触に近いが、人為的な捻りが加わっているそれは、特に、括約筋を強く刺激してきて、由美に、苦しみだけではない声を挙げさせた。
『あ、う……』
やがて、掻き回す動きが止まる。
『い、いやぁ……そんなこと、言わないでください……』
苛められているお尻の穴の真下で、ぱっくりと口を開いた“淫裂”から、白く濁った液体が幾重にも糸を引いて、垂れ落ちていた。そのことを指摘されて、由美は、羞恥に体を熱くした。
『ち、違います……こんな、ところで、気持ちよくなったり、しません……』
お尻の穴を苛められて、感じている。そんな、変態的な自分の姿を、由美はあくまで否定する。
『こんなところ……きたないものが、でるところで、なんて……』
ぐりぐりぐりっ…
『ひっ、ひいいぃぃいぃっ……!』
“マーブル・キャンディ”を捻られた。刹那、挙がった由美の嬌声に合わせて、どろり、と、粘性の高い“淫蜜”が、ひときわ筋の太い糸を引きながら、床に垂れ落ちる。
『いやっ、いやいやっ、ちがう、ちがうのぉっ!』
“お尻の穴で感じていない”と言い張る由美を、真っ向否定する、“淫裂”の浅ましい姿であった。