セックス直前〜少女は怖れる-4
「キスしよう」
「……」
「キスは愛の証しだ。いいね…」
勝雅は顔を捻って、少女の唇を奪った。
(柔らかい…。なんて柔らかいんだ…)
ローター責めの後で、ファーストキスをした。あの感動をまた味わっている。しあわせだ。
朱色のぽてっとした唇を激しく吸った。美味しい。
紗綾は唇を頑なに閉じている。蕾のように―。舌先を使って、蕾をこじ開けようとした。少女の唇は抗った。侵入を拒むように、唇を閉じ合わせつづけた。
勝雅は唇を離す。
「舌を入れられるのはイヤか? 愛を交わすのがイヤなら、お仕置きだ!」
「いじめないで…」
泣き声を出した。
勝雅はふたたびキスをした。蕾を激しく吸ったのち、舌先を蕾の中に押し込んだ。
ひ、……
少女の小鼻からわななきが洩れた。舌全体を差し込み、唾液を注ぎながら、少女の舌を探した。
(口臭などまったくない。爽やかだ)
少女の舌は奥まったところにあった。舌先をからめて、唾液と唾液を混ぜ合わせる。
(とろけそうじゃないか)
紗綾は頬をぷるぷるさせていた。
純真無垢な少女の口内を辱めることができ、勝雅の気持ちは昂ぶるばかりであった。
「さーちゃん、目を開けてごらん」
勝雅は紗綾の瞳を見つめる。
(とろーんとしてきている…)
「男性に舌を入れられたのは初めて?」
頬を紅潮させて、こくんと頷いた。
「可愛いよ…。言葉に出していってごらん」
「えっ…?」
長く艶やかな髪を、慈しむように撫でた。
「はじめてって言ってごらん」
「はじめて…」
なんでもない言葉でも、紗綾がつぶやくと、心地よい音楽のように響いた。
勝雅は紗綾の両肩に手を置いた。
「さあ、ネグリジェに着替えなさい。ベッドに入ろう」
「……」
「どうした?」
「恐いの…」
少女のからだの揺れは、不安や怖れからきているのだろう。
「だいじょうぶ…。優しくするからね」
眉根を寄せている。
「そんな顔しないで…。女性なら誰でも通る道だ。決して後悔はさせない」
「でも、わたしは……」
「ためらっていても、時間が経つだけだ。儂と寝るまで、離れの部屋には帰れない…。あした、学校は休んでもいい。さあ、セックスするのか、しないのか、どっちだ?」
紗綾の心は揺れているようだが、純真無垢な蕾をどうしても裂きたい。裂いてしまいたいのだ。勝雅は、紗綾の言葉を待つために、あえてプイと横を向いた。
「はい…」
紗綾の声が聞こえた。
勝雅は少女の顔を見た。もう眉根を寄せていなかった。
「ネグリジェに着替えなさい」
こくりと頷いた。
「そこで、パンティーだけになって、ネグリジェを羽織りなさい」
紗綾はオレンジ色のブラウスと白のショートパンツを脱いだ。
透きとおるような肌。染みひとつない背中。少女の美しさに勝雅は惚れ惚れとなった。獣の象徴である肉棒はブリーフを突き破りそうな勢いで起立していた。