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「まゆ?そろそろ起きなさい!」
心地良い眠りの中、お母さんの声がして私は目を覚ます。
はっとして起き上がると私はきちんと制服を身につけていた。
夕食の良い香りが私の鼻をくすぐる。
……夢?
「まゆ、どうした?そんな惚けた顔をして」
お父さんが私の顔を覗き込む。
「やらしい夢でも見てたんじゃないの?」
お兄ちゃんの声が後ろから聞こえてはっと振り返ると、ニヤニヤと私を見下ろしていた。
…夢じゃない。
私は、お兄ちゃんと……。
「冷めちゃうからご飯にしましょう」
お母さんの声でみんなが食卓に座る。
私も席について、手を合わせる。
「いただきます…」
これが、私とお兄ちゃんの秘密の関係の始まりだった。