相変わらず君は罪な男だな-7
美咲さんの言葉に、僕は一瞬頭が真っ白になった。
湧き上がる欲望を解消するだけならこのまま美咲さんを抱けばいい。
けれど僕が美咲さんとの性交渉を我慢するのは秋子さんの存在があるからだ。
つまり理性により欲望を我慢していると言える。
なら、その代替えとされる自慰行為で欲望をおさめるのか?
そんな事この場で出来るわけもなく、結果的にこれもまた我慢しているのだ。
「どう? 性交渉も自慰行為も出来ない状況で理性を保つには…………
それこそ『我慢』をする他ないでしょう?
これもまた性欲を我慢する第三の理由となるんじゃないかな?」
そう言って美咲さんはゆっくりとベッドをおり、
僕の体に座るように跨ったかと思うと、
首に手をかけ、胸を押し付けながら、耳元でこう囁きかけてきた。
「ちなみに私もいま結構我慢しているのよ? ここまで相談にのってやったんだもん、
君にはせめてこの火照りを沈めてやるくらいの責任があるのではないかな?」
「うっ………… そ、それは強迫ですか…………?」
「くす、違うわよ…… 君にカウンセリングを頼んでいるのよ?」
「…………ホント美咲さんて意地悪ですね」
僕は溜息交じりにそう呟くも、
両手で美咲さんのおしりをきつく握りしめては、ゆっくりとそれを揉みしだいていった。
「んっ………… 君の手は………… 魔法のようね…………」
「何言ってんですか…… 美咲さんの感度が良すぎるんですよ」
「そうかな? んっ………… これしきの事で濡れてしまうほど私は、
未成熟な女では無いと思うんだけど………… あっ…………」
僕は左手でクロッチをずらすと、おしりを揉みしだくかたわら、
少しずつ指先を美咲さんの秘部へと当てがいはじめた。
「んんっ………… じ、焦らしてくれるじゃない…………」
「そりゃ、やるからには最高の快楽を与えてあげたいですからね」
「あっ…… そこはっ………… んっ…… 君は物覚えが良いというか…………
幾人ものクランケをサポートしながら個々の性感帯までもを憶えているの?」
「…………まあ、それもまた僕の役割だと思っているので…………」
「やっぱり………… やっぱり男はどれだけ女を悦ばせられるかに限るわね…………」
「外見ではない………… ってヤツですか?」
「き、君の外見は私の好みよ…… んっ……
だからこそ…… あっ…… いつも始末に困るんだけどね…………」
そう言って美咲さんは妖艶な表情で僕を見つめたかと思うと、
その柔らかな唇で、そっと僕の口を塞いできた。