再会-2
「もう・・・高校ってこんなに人いるのー?」
1人呟きながら、人ごみの中をかき分けていく。
・・・やっと、クラス表を見れる位置まで来た。
「えーっと、私は・・・。」
紙を指でなぞっていくと
『 ・ ・
・ ・
・ ・
澤江綱紀 橘内梓奈
篠浦太陽 ・
・ ・
・ ・ 』
「あっ。」
私はどうやら、また綱紀と一緒のクラスらしい・・・。
複雑な気持ちになっていると、ある名前が気になった。
「あれ、『篠浦太陽』って・・・」
思わずつぶやくと
「・・・梓奈?」
隣にいた人が私に声をかけてくる。
「・・・太陽、くん?」
そこには背が高くて、明るい茶色の髪をした、太陽がいた。
「おっやっぱり!?覚えててくれたー!
なんか似てると思ってたんだよなー♪」
そう言い私の手を握る、太陽。
「えっと・・・うん。幼稚園以来?かな??
久しぶりだね//」
幼稚園の頃は、とってもって言っていいくらいかわいかった。
なのに今はだれが見ても、かっこいいと言える顔立ちになっていた。
だから顔をまともに見れない・・・。
「そうだな♪それにしても・・・
梓奈、かわいくなったな!」
「えぇ!?//」
さすがに周りにいた人も驚く。
梓奈もパニックで声が出ない・・・
「まぁまぁそんな照れんなよッ
ほら、教室、一緒にいこうぜ?」
そう言いながら、太陽は私の肩に手を置いて連れてかれた。
「ちょ、ちょっと・・・//」
鼻歌を歌っている、太陽。
それに対して
入学式から注目を浴びた、梓奈
―――・・・そして
そんな2人を
冷たい目線で見ていた、綱紀だった。