恋する気持ち-14
「――あぁっ、いやぁ…っ!へ、変になっちゃ…、んぅ、こ、腰が…動いて、はぁっ、あぁっ、と、止まらないの…っ!」
尖った嬌声とともに、阿川の震えが激しさを増す。
部屋中に響き渡る卑猥な水音が耳に届けば、そのなまめかしさがより興奮を煽って、俺たちを遥かな高みに連れていこうとしていた。
身体の奥底から、凄まじい勢いで込み上げてくる爆発の予感。
「――…うっ!くぅ…あ、がわ…あっ、俺、もう…っ!」
「んっ…な、直樹!あっ、出るの、ね?…はぁっ、あっ、こ、このままで、んっ、だ、大丈夫だから…!んあぁっ!」
「で、でも…っ!」
「お、お願い…直樹!…あぁっ、すごい、気持ち…いいっ…!――あぁっ、ダメ、もう…っ、んっ、あぁうっ!」
蠢く阿川の中で、溶けてしまいそうな感覚が俺を包み込む。
別々な2つの身体の境界線をなくしたくて。
阿川の全てが欲しくて。
俺は、腕の中の細い身体を力一杯抱きしめた。
「うぁっ、あっ…ダメだっ、出るっ、出る…!阿川…いく…っ!!」
「あぁっ、直樹!んっ、あっ…わ、私っも…い、いくっ…うっ!んっ、あっ、ああぁぁぁーっ!!」
全身を貫く衝撃。
霞む視界の中で阿川が一際大きく震えて反り返り、やがて、強張った四肢はゆっくりと力をなくしていった。
無防備にさらけ出された喉が白くてきれいだ…なんて、手放しそうな意識の中、ぼんやりする頭の片隅で俺はそんなことを考えていた。