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『あふれて、こぼれて。』
【エッセイ/詩 その他小説】

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『あふれて、こぼれて。』-1

あなたにもわけてあげられたらいいのに

ぐるぐる
ぐるぐる

収拾のつかないこのきもちを


ちくちく
ちくちく

いたみすらともなったこの想いを


ねえ、
きづいてほしいよ


こんなにもあたしの胸をあらして

あなただけしらんぷりなんて、ずるいじゃない


こんなにもあたしの胸をかきみだして

ひとりでくるしんでるあたしがばかみたいじゃない



すきだよ

すきだよ

なけてきちゃうくらい
だいすきだよ

あふれるきもちを、あなたにもわけてあげることができたらいいのに


どうしてあなたにはつたわらないのかな

あたしはどうしたらいいのかな

ことばにすればとどいてくれるのかな

でもきっとそんなことをしたら、それはそのままいみをなくして

そしてあげくのはてには空をただよって

あなたにとどくまえにわれてなくなってしまうんだ


まるでしゃぼんだまみたいに

それじゃあまりにも

せつなすぎるじゃない


ねえ、
どうかわかって

このままじゃあたし

気がくるってしまいそうよ

「すきになって」

なんていわないから

おねがいだから

どうかきづいて




それでもけっきょく臆病なあたしは
このきもちがいつかあふれて、こぼれて
あなたにばれてしまう日をただ待つしかないのだ


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