少女の蜜液-2
「さあ、入りなさい」
紗綾は躊躇っていた。
「どうした?」
「お父さん、廊下じゃだめなの?」
高音質で耳あたりのいい声は掠れていた。
「ふたりでゆっくり話したいんだ。入りなさい」
後ろに回って、両肩に手を置いた。セーラー服の肩は小刻みに揺れている。シュシュで束ねられた黒髪に鼻を近づけた。
(いい匂いだ)
手に力を込めて、肩を押す。
「はっっ」
息を飲みながら、紗綾は境界線を越えた。
ささっと部屋に入り、ロックを掛ける。
「部屋の真ん中にいきなさい」
「…………」
「どうした?」
「怖いの……」
今にも泣き出しそうな声。
紗綾の背中に迫った。肩に手を置いて、耳たびに口を近づけていった。
「だいじょうぶ。お尻を打つ(ぶつ)だけだから…」
「どうして…」
「罰は受けなければいけない。世の中の常識だ」
「罰……? 悪いことしてない」
泣きそうな声は、勝雅の加虐心を煽った。
セーラー服に包まれた右の乳房を鷲掴みにした。ムギュっと!
「いやぁぁ…」
「ふぬけたガキと会って、何してた? 若造に性を教わったのか?!」
「何もしてないから!」
紗綾は、乳房を搾っている手を引き剥がそうと、抓ってきたが、許さなかった。シュシュで纏められた黒髪を引っ張った。
「痛い!」
「嘘つきが! 四つん這いになりなさい!」
美しい脚に、内側から脚を掛けて体重を浴びせる。紗綾は前のめりになって、カーペットの上に倒れた。
紗綾は膝を曲げて四つん這いの姿勢になっていた。黒髪を纏めているシュシュをそっと外す。艶のある髪がはらりと広がって、華奢な肩を隠した。髪の毛の先端は胸の辺りまで届いている。
「綺麗な髪だ。一本もらって、御守りの中に忍ばせたい」
髪を撫でられた紗綾はまぶたを閉じた。感覚を追っているのか?