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ふたり
【幼馴染 恋愛小説】

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さんにん-1


わたしと上田と結衣が知り合ったのは、10年前のこと。

幼稚園で私たちはずっと一緒だった。きっかけは、当時テレビで放送していた戦隊モノの番組。あの赤い仮面をかぶったヒーローは、六歳の私たちにとって最も尊敬する存在となった。
今ではなぜあんなにも心を惹かれたのかは謎だが、私はとても感謝している。
結衣に会えたから。上田に会えたから。


上田が好きだ。10年前からずっと好きだ。戦隊ごっこをしているとき、上田はいつも赤い仮面のヒーローだった。演じる姿はとても生き生きとしていて、キラキラ輝いていた。
もちろん今も、その輝きは失っていない。むしろ、当時よりもキラキラしている。

理由はわかってる。背が高くなって、私は上田を見上げるほどになったこと。上田の太陽に照らされた黒髪が綺麗なこと、笑顔が眩しいこと、たくさんある。

もう、そんな彼に魅了されっぱなしだ。



結衣も、掛貝のない友人となった。どこへ行くのにも一緒で、趣味があって・・・
いつも私と上田が言い合ってるとき(私は好きな人の前では素直になれないらしい。)真ん中にいて、いい関係を保っている。結衣は可愛くて、女の子らしくて、たまに冒険にでる、危なっかしい一面を持っていて、まが離せない。
自慢の友人だ。




そんな二人とは腐れ縁で、同じクラスになることがとても多い。
今年の4月、高校2年生になったわたしたちは、三人とも3年C組だった。

今はもう秋だが、その時本当に、本当に嬉しかった。楽しい一年になると予測していた。





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