side・・・遠藤-1
「合コン行こうぜ」
僕らの学校は学校名自体がステータスだ。
偏差値ももちろんいいけれど
それよりなにより「学校名」が物を言う。
この学校に入りたくて
高校の3年間はほとんど勉強以外はしてこなかったし
教えて欲しい教授のゼミに入れて本当に満足だった。
もちろん彼女なんかいたことはないし
作る暇も
遊ぶ暇もなかった。
けど、この学校は校内でも校外でも
合コンが盛んで
僕はよく誘われていたけど
参加したことはなかった。
そんな僕はだんだん合コンには誘われなくなって
本当に久しぶりに誘われたからには
急に欠員が出たんだろう。
そんな風に思っていたんだけど
「凛さん、今日来るんだよ」
その一言で僕の思考が遮られた。