センタク-8
「まずちょっと聞かせて?」
「はい。」
「今日お父さんとお母さんは?」
「お父さんは仕事で出張に行ってます。お母さんは、あの…いません。」
「あ、ゴメン。お母さん、亡くなちゃったの?」
「違います!生きてます!ただちょっと、いろいろあって………。」
「あ、なるほどね。まぁ大人はいろいろあるからね。…じゃあ今日はおうちに君1人?」
「はい。」
「お父さんはいつ頃帰って来るの?」
「明後日の夜です。」
「そっかぁ。」
男が笑みを抑えきれずにニヤニヤしてしまうのを、亜希はうつむいたまま見逃してしまっていた。
「そっか、どうしようかな?こうゆうのは普通ご両親とお話して、内々で解決するんだけどね。」
「お父さんにはちょっと知られたくないです。」
「やっぱそうだよね。じゃあ君…、何ちゃん?」
「亜希です。」
「亜希ちゃんか。かわいい名前だね♪この事は亜希ちゃんが自分で選んで決めるんだよ?」
「はい。」
「じゃあまず経緯からね。何であんなとこでオナニーしてたの?」
「いきなりしてた訳じゃないです!」
「うんうん、分かってるから。順番に話して。」
「今日学校早く終わったから、友達と普段よりお話しながら遠回りして帰ってて。」
「お友達の名前は?」
「友達は何にも悪くないです!私が無理矢理呼んで…!」
「で、二人でエッチな本見てたと…。」
「はい…。」
「なんて娘?大丈夫だって、誰にも言わないであげるから。言ってみて。」
「亜依ちゃん…」