竹中君とのデート@-3
「紗綾さん、男性とキスしたことあったの?」
微かに首を振った。
「僕とキスしたのが初めてのキスなんだね」
こくりと頷いた。
「嬉しいよ」
ふたたび唇を求めてきた。今度は逃げなかった。目を閉じて唇をまともに受けた。柔らかな感触を味わう。
紗綾の唾液は竹中の口に入っている。もう他人じゃない。竹中君とずっと一緒にいたくなるかもしれない。
肩を抱いていた手は背中に回った。強く抱きしめてきた。
ただ吸われているだけじゃなく、吸い返すのが礼儀だと思う。でも、そんな余裕はなかった。
竹中は舌で口を割ろうとしてきた。紗綾はビクッとなって唇を外した。
「怒った?」
首を微かに振る。
「僕のこと、嫌い?」
ううんと首の動きで意志を伝えた。
「舌を入れるのは恥ずかしい?」
こくりと頷く。
三度目のキスを受ける。
(わたしも竹中君を…)
竹中の背中に手を伸ばした。やんわり触れる。
キスの最中、ようやく吸い返すことができた。刺激的だわ。能動的な喜びを感じる。竹中はキスしながら密着していた胸を少し反らせた。左手で紗綾の制服の胸のところを弄ってきた。ぴくっとなった。反射的に手を外そうとして、右手で竹中の手を押さえた。弱々しい抵抗だったので、白ブラウスとブラジャーに包まれた乳房は揉み揉みされた。
緩やかな快感が乳房から広がる。竹中の唇を吸うことができなくなった。はぅ、はぅっ、鼻から吐息が漏れた。
紗綾は耐えられなくなった。唇を外して、竹中の肩に顔を押し付けた。乳房は揉まれ続けた。呼吸が乱れる。
「お願い」
喘ぎながらかすれた声を出した。
「もうやめて」
「おっぱいは嫌?」
「恥ずかしいの」
「恥ずかしくない。柔らかくてすごく大きいよ」
「ああン」
とくに乳首から悩ましげに快感が広がってきていた。
「僕のこと嫌い?」
「だって…」
「嫌いか好きか言って」
「好き、好き、ああん」
「嬉しい。感じているんだね」
好きと言ったことで快感は昂まる。乳房を揉む手の動きは激しくなった。からだに電流が走り始めた。
キスは自分も吸えばいいけど、乳房への愛撫にはお返しができないわ…。
「じかにおっぱい触っていい?」
「だめ」
「どうして?」
足音が聞こえた。竹中は愛撫を止めた。大学生らしきカップルが公園の中を歩いているのが見えた。
「見られてる…」
「だいじょうぶ。すぐに行っちゃうよ…。もう少しここにいよう」
「でも…」