真相-11
「あ〜あ……もうイッちゃった?」
「ひ…うぅ……いじわるぅ〜…」
何だか今までのセックスと違う。
ゼインが意地悪だし、容赦ない。
「好きだよ、カリー」
そして、ことある事に呟かれる愛の言葉。
身も心もとろとろに溶けてしまうぐらいに幸せだ。
「私もぉ……ぜいん……好きぃ」
カリーはふにゃふにゃになってゼインにしがみつく。
(……あ、やべ……薬の事忘れてた……)
あまりの幸せ具合にすっかり忘れていた……カリーは『快楽無しの絶頂』を与えられる薬を打たれていたのだ。
殆ど抜けていた状態だったが、あの薬には媚薬効果もある。
(通りでいつも以上にイキ易い筈だ)
いくら何でも速いなぁ……と思っていたが、とろとろに蕩けきったカリーの様子に合点がいった。
正直、目の焦点が合ってない。
(あんま苛めると壊れるな……)
セックスで女を壊すのは2度とごめんだ。
ゼインは、カリーに優しい口付けを施してゆっくり動き出した。
「ふぁっあぁん」
「俺も……イッてい?」
「はっあぁ……キてぇ……いっぱいちょうらぁい」
呂律も回ってないカリーに、ゼインは苦笑いして大きく動く。
ズリュ ジュパン
ゆっくりゆっくり出し入れしているが、それでも爆発しそうになる。
それほど、カリーの肉壁がゼインに絡みついてくるのだ。
「うっ…はあっ……凄っ……気持ち良っ」
「はぁん……ああ……だめぇ…飛ん…じゃうぅ」
「カリー……好きだ」
「あっあぁぜいんっ」
繰り返される告白……淫らな水音……身体がぶつかる度に大きくなる快感。
「やあっイッ…くうぅーーーーっ!!」
「くうっ!」
2人は全く同時に絶頂に昇りつめ、きつく抱き合って身体を震わせた。
「は……カリー?」
気づくと、カリーはゼインの腕の中で意識を飛ばしてしまっていた。
「ありゃりゃ……限界だったか……」
ゼインはもぞもぞ動いてカリーの中から抜ける。
ドロリと溢れた液体はゼインのものか、はたまたカリーのものか……多分、両方だろう。
汗だくの身体を拭いてやり、簡素な夜着を着せて……それでもカリーは起きなかった。
穏やかで幸せそうな寝顔に、ゼインは思わず笑う。
「俺も幸せだよ……愛してる、カリー」
ぎゅうっと抱いて何度でも囁く……意識が無い筈なのに、カリーはうっすらと微笑んでゼインに擦り寄るのだった。