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熱いバトル・トーキング
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熱い会話へ-6


 人妻の美紀子は、そんな彼等の会話を聞いていて、
何かを言わずにはいられなくなっていた。

「あの…」

「はい、どうぞ、美紀子さん」

 司会の信一郎は美紀子に顔を向けて指を刺した。

「私は皆さんのお話を聞いていて、少し違和感があります、
なんて言うか、男性と女性のあの行為が、凄くいやらしいって言うか、
そう思うの私だけなのでしょうか?」

「そうでしょうか、美紀子さん」
 司会役の信一郎が落ち着いた声で美紀子に言った。

「はい、映画とは言いながらも、私には、そう言うことが信じられません、
役柄で、好きでもない相手とセックスをするなんて、
私の思うセックスって、男の人と女の人が愛し合ってするものだと私は思うのですが、
そういう考えは古いのでしょうか?」

 今までのやりとりを聞いていたみきが、再び発言をする。

「信一郎さん、少し良いでしょうか?」
「あ、はい、みきさん」


「私は美紀子さんが言おうとしていることは分かりますが、
この問題はその人によるのではないでしょうか、
セックスってその人の考え方によって変わると思うのです。

 でも映画の仕事でセックスをしている姿を興味本意で見せるという事に、
少し私もどうかなという気持ちがあります。

 でもそれは映画の内容によると思うのです、
その映画に必然性があるとすれば、それを演じる方の気持ち一つではないでしょうか。

 後はそれを見た観客の方がどう判断するかということでしょう、
その映画が成人指定ならば、問題はないと思いますよ、私は」

 みきは一気に自分の思いを述べ、
笑みを浮かべ、勝ち誇ったような顔で美紀子をちらりと見つめた。

 美紀子は、みきに顔を向けたが、不機嫌な顔をして直ぐに目を反らした。
 どうやら自分の思いを否定された気がして不愉快なのだろう。

 男達は、美貌の中にみきの激しいものを垣間見たような気がした。
 あの美貌で、男を知り尽くしたような艶やかなみきと
男性との婚前交渉を否定する美紀子とでは肌が合わないようである。

 男達はこの二人の女性に対し、女の戦いとでも言おうか、
どこかバトルを期待している節がある。


「みきさん、貴重なご意見をありがとうございます、
その他に何かここで言いたい人はいませんか?」


 ここであの三郎が汚なめずりをしながら、再び手を上げた。





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