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丑三つ時に……
【コメディ その他小説】

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丑三つ時に……-1

世間は今暗闇に身を置きだいたいの人間が眠っている丑三つ時。
そんな中ある意味にぎやかに音のする場所がある。
その音は昼聞けばどうというわけではなく普通に流せる程度のものだろう。
しかし夜に聞いてしまうとなかなか普通にとはいかない。好奇心に確認しにいきたくなる人もいる。恐怖で逃げ出す人もいる。聞こえなかったことにする人もいる。
またその音は昼はいいペースに聞こえるが夜もある意味いいペースで聞こえ恐怖を誘う。
確実に人がやっているとわかるのだが怖い。

そして私はその音を聞いてしまった。
その日たまたま豆電球が切れてしまい私は時間を確認し買いにいこうか迷った。時間は深夜二時、もう近くのスーパーは開いていないだろう。言っておくが私は豆電球をつけていないと眠れない。
………少し迷い私は少し遠いコンビニに行くことにした。
正直に怖い。戦慄物かもしれない。
深夜はいろんな意味で危ない。特に私はオカルトが怖い。
だが私は意を決しよしっ!!と家を飛び出した。
要するに早く出かけ早く戻る、逢う確率を減らせばいいのだ。
私は猛ダッシュで約5キロ先のコンビニに走る。
難関は途中右に折れる小道、コンビニは直進だが…。そこは左右に竹藪がありダブルで危ない、幽霊がでるかもしれない。危ないおじさんがでるかもしれない。
私はそこは5キロ走るための体力を無視して通過する。よしっ突破!!
私は内心泣きながらガッツポーズをとる。これならいけるかもしれない。難関は後二つ。
次は右手にある袋小路、そこは髪の毛を意味不明な色に染めうるさいバイクを乗り回し耳と言わず鼻と言わずそこいら中にピアスをつけている集団が溜まる場所。
ここも怖い…。
強姦されるかも……。なんていう内心を必死に抑えなるべく目に付かないように歩いて通過。
……………
ヤッタ!!通過したよっ、成功!!。
なんていう感動も抑えてまたダッシュ。
あとはまた右に見える神社。これは怖い。昼でも誰が管理しているかも分からない、誰か管理しているかも分からない場所。一時期たった噂ではあそこには悪魔が封印されていて丑三つ時に封印がとけ悪魔がその神社の界隈を徘徊するとか。(神社なのに悪魔というのは気にしないで欲しい)ダメだ…。もう体力がもたない。コンビニはもうそこなのに。
くそぅ…。
私は死力を尽くし全力で走った。
どうにか打破。よかった、何もない、帰りはタクシーを使おう。私はそう思いながらコンビニに入ろうとした。
そのとき思い出してしまった。
そういえばジブリ映画のなにかで駆け込んだ先のコンビニのなかはみんなお化け………。
ゴクリと私は生唾を飲み込み気を張りコンビニに入った。
いらっしゃいませ〜、と普通の店員の対応。まぁ普通でないと危ないのだが何か拍子抜けした気がした。私はそのまますぐに豆電球を買いコンビニを出た。
タクシーを止めようと手をあげるとすぐに止まった。
何かのオチで運転手が!?なんてこともあるかもしれないので私はマジマジと運転手の顔を見た。
どうやら人間のようだ。安心して後ろに乗り込むと住所を告げ後ろをみた。
やっかいなことに口裂け女を思い出してしまったのだ。
私は発車したあとも後ろをみ続けた。何しろ口裂け女は時速80キロくらいで走るらしい、車くらい簡単に追いつき追い越すだろう。追い越しはしないだろうが……。
やっと家に〜。ホッとしたのもつかの間、プスプスとタクシーが変な音を出して止まってしまった。どうやらガス欠らしい。あり得ないだろう!!とつっこみつつも私はここまででいいですとお金を払い車を出た。
場所はあの神社の近く。時間は午前三時を指そうとしている。はぁ……運ないなぁ…。と絶望しつつも走る体力もないのでとぼとぼと歩いて帰ろうとした。
その時聞こえたのである。


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