バレンタインのご褒美-5
「い、いやぁっ」
彼女の耳が赤く染まる。
でも腰は動いたままだ。
「いやじゃないでしょ?もっとオレのチンコ使ってオナってる小春見せてよ?」
「んっいやっ、和馬も動いてっ」
振り向いて訴えた彼女は涙目で、もっといじめたいとさえ思ってしまう自分に驚く。
「もっといやらしくお願いしてよ」
抜けるすれすれまで腰をひく。
そうはさせまいと動く彼女の腰を抑えつけてそれを許さない。
「いやぁ」
さすがにまだ彼女にも理性が残っているのか、抜かれるのがイヤなのか激しく首を横に振った。
「イヤなの?じゃあもう終わりにする?」
そう言いながらもやめられそうにない。
その証拠に自分の意思に関係なくムスコは彼女の入り口付近でヒクついている。
「んっ、和馬ぁっ。お願い、突いてっ。後ろから激しくしてっ」
期待したほどの卑猥な言葉は返ってこなかったが、それでもオレを欲しがる彼女を見れただけで満足だ。
彼女の希望通り、激しく腰を突き動かす。
普段自分一人が立てる音しかしない部屋に、再びその行為によって産み出される卑猥な音が響き渡る。
腰を打ち付けつつ、彼女の華奢な肩に噛みつく。
そのまま首の付け根に口づけて吸い上げる。
「あっ、やだ。そんな見えるところダメっ」
「なんで?見えないっしょ。それとも見られたらマズい相手でもいるの?」
そう尋ねながらも、他の場所にも同じような印を刻む。
「んんっ、いないっけどダメっ、あっ、あぁっ」
一際高い声で彼女が鳴くと、ナカが凄まじい勢いで収縮する。
その動きにつられるようにオレのムスコも欲望のかたまりを吐き出した。
…ゴム、つけててよかった。
ナマだったら抜くタイミングを確実に逃して後悔していたに違いない。
そんな間抜けなことを思いながら最後の一滴まで遠慮なく彼女のナカで放出させてもらっていると、彼女が崩れ落ちる。
全力疾走でもしたあとのような呼吸をくりかえしながらも、まだオレのムスコを締め付けたまま。
「うわっ」
ふいに彼女のナカが動いて、オレのムスコは弾き出された。
「なんか追い出されたみたい」
ざっと後始末をして彼女の隣に横たわる。
「え?」
気だるそうな彼女を強引に腕枕の体勢に持ち込んだ。
「もう射精の終わったチンコに用なんてないわ、早く出てって、みたいな?」
「何それ?人聞きの悪い」
そう苦笑しながらオレの胸に顔を埋める。
そんな彼女が可愛らしくて頭を撫でているうちに寝息が聞こえてきた。
「そういえばお休み3秒って言ってたな」
驚きつつも、納得。
いや、おやすみも言う前だったけど。
思いがけないご褒美を抱き締めたまま、バレンタインの夜は更けていった。