電話-4
彼女の胸を触る手が私の髪を触った。
不思議と嫌悪感は感じなくて
もっと。って思っちゃった。
狭い席にギュウギュウに座り込んでいる私たちは
お兄ちゃんとの隙間もなくて
ぴったりくっついてる。
ほかの人が話をしているあいだも
お兄ちゃんは丁寧に私に宿題を教えてくれた。
「そこにこのYを入れるんだよ。わかった?」
「あ!ホントだ!お兄ちゃんありがとう。大好き!」
思わずギュッとお兄ちゃんの腕に抱きついた私は
お兄ちゃんの逆の手でよしよしされると
ぽーっとなった。
そんな私たちを話を中断して
全員がびっくりして見つめていた。
「お前らって、いつもそんななの?」
「俺にも妹いるけど、そんな恋人みたいな関係じゃねーぞ?」
「だよな?知らない奴が見たら恋人みてぇ」
やばい・・・
ほかの人がいるの忘れてた・・・
お兄ちゃんと二人の世界に入ってたよ。
「恭平に彼女がいなかったら結衣ちゃんのことが好きなのかと思っちゃうよな」
そんな言葉に全員がうなづき
私の心はズキっとする。
お兄ちゃんに彼女がいるのは分かってること。
次々と変える彼女でお兄ちゃんがモテるのも分かってること。
その彼女たちとのセックスをもう何回も見てる。
そして、そんなセックスで感じちゃう私は
きっとヘンタイなんだよね。
そんな妹、いないよね・・・