実はね・・・-4
梓奈side
綱紀のことを考えていると・・・
「―――・・・梓奈」
確かに、綱紀の声が聞こえた。
「あっ綱紀、さっきは・・・―――「俺・・・‼」
綱紀が私の話を遮り、梓奈を見て続けて言った。
「えっな、に?」
「俺・・・お前の『幸せ』、ちゃんと作れてたか?」
「えっ急に、なに―――「いいから‼」
急に声量を上げて言った。
「うん、ちゃんと・・・ちゃんと作れてたよ。」
「俺、お前に変な想いとかさせちまった・・・
苦しめたかも・・・本当ごめん・・・ごめん・・・」
よわよわしく言う綱紀の姿がいとおしく見えた、梓奈。
すると、梓奈は綱紀を優しく抱きしめた。