最終話 新妻の目覚め-7
新妻の肉体は、夫では得られない快感の中毒になっていた。
裕一を裏切ることと分かっていても、貪欲に快感を求めてしまうのだ。
イケナイと分かっていても、新妻の官能はエスカレートしていき、自制が効かなかった。
紗希の身体も頭も、もう一人の別の、欲望を求めて突っ走ってしまう弱い自分に支配されていた。
「あぁぁん……あんッ……あッあんッ!」
吐息交じりの甘い声を出す紗希。
牡に媚びる牝の声だった。
二つの掌が紗希の胸を揉み回し、乳首を弄り回す。
二人の男の間で、紗希がよがり声を出し、身悶える。
それぞれが別の意思を持って攻める二つの手は、紗希に絶え間なく快感が与えてくる。
蛇沼とトモユキの顔が新妻の美乳に近づく。
早くも、ピンッと固く尖った乳首に蛇沼の舌が絡みつく。
同時に、トモユキがもう一方に吸い付いてきた。
強い電流が紗希の全身を駆け巡った。
「あぁぁん……ダメェ、それ……あああんッ!」
裕一とのセックスでは決して出すことのない、新妻のよがり声が寝室に響く。
「おやぁ?奥さぁん、ダメなんですかぁ?」
「何だ、気持ち良くないってか」
ニタニタと嗤いながら言う二人は、紗希を焦らすように、攻めを止めてしまう。
「意地悪……」
その声は、まるで夫とベッドの中で愛を囁きあうときのようだった。
「ウヘヘヘ……だったら、奥さぁん、ちゃんと私達にお願いして下さいよぉ」
「そんなぁ……ぁぁん」
言いながらも、蕩け始めた新妻の顔には、もっとして欲しいと書いてあった。
「言わないと、気持ち良くしてやんねえよ」
トモユキがビンビンに尖った紗希の乳首に息を吹きかけ、中途半端な刺激を与えてくる。