最終話 新妻の目覚め-3
蛇沼の嫌味な言葉に不快感を露わにしながらも、紗希の脳裏には男達から受けた陵辱が蘇った。
二人の男に、口とアソコを同時に犯された自分。
代わる代わるに犯され、逝き狂ってしまった自分。
トモユキにアナルを犯され、悶え泣いてしまった自分。
「奥さんだって、結構楽しんでたじゃないですかぁ」
「そんなこと、ありません」
「あのイケメンの旦那じゃ、満足できないんでしょう?だから、俺達を家に入れてたんじゃないですかぁ?」
「違います。そんなじゃ、ありません」
裕一を侮辱する言葉に、紗希の声には怒りが滲み出ていた。
「これ以上、私に変なことをしようとするなら、警察にでも、どこにでも行くつもりです」
「警察ですってぇ!奥さぁん、いいんですかぁ?そんなことしたら、ご主人に全部バレてしまいますよぉ」
「……構いません。これ以上、主人を裏切りたくないんです。離婚されても、それも仕方のないことです」
「やれやれ……困りましたなぁ」
肩を竦めて、蛇沼が他の男達に顔を向ける。
「仕方ねえな」
それまで黙っていた馬淵が言う。
「俺達だって、警察のやっかいになるわけはいかねえだろ」
「まあ、そりゃあ、そうですよねぇ……」
渋々といった様子で馬淵に頷く蛇沼。
馬淵達にとっても、事を大きくする気は全くなかった。
美人で、幸せそうな新妻をちょっと弄んでやろうと思っただけだった。
大体、夫婦関係の壊れた人妻など、いくら美人であっても、魅力的ではなかった。
夫に隠れて、夫にバレないようにと、後ろめたさを感じながら堕ちていく人妻を見るのが最高なのだ。
今の紗希のように、開き直った人妻には興味を引かなかった。
馬淵は、そろそろ潮時だと判断した。
それは、蛇沼にとっても同じだった