解放-9
「は……あぁ……な…に……?」
媚薬だろうと思っていたがこれは違う。
触られてもいないのに勝手に身体が絶頂に昇りつめていく。
「あ……や…あ、ああーーーーーっ!!」
今まで無反応だったカリーが、身体を反らせて絶頂を迎える。
全身から汗が吹き出して異様に熱い。
「う…あ……は……」
身体の痙攣が止まると、カリーはぐったりして息を切らした。
天井からぶら下がっている両手が、今更ながら痛くなってくる。
「西の大陸から手に入れた薬なんだよ……快感無しの絶頂……痛めつけるよりかなり効くんだって」
カリーは荒い呼吸をしながら兄を睨む。
この兄はシグナー内でもかなりのサドだ……ゼインが居なくとも、この男とだけは結婚したくない。
「さあ、カリオペ……何で脱走なんかしたんだい?」
「はぁ…はぁ…ナイショ……」
カリーは口元に笑みを浮かべて答える。
ビシィッ
「うっ」
振り下ろされた鞭はカリーの顔に当たり、頬を腫れあがらせた。
口の中に金臭い味が広がっていく。
ズクン
「ぅあっ?!」
間髪入れずに、再び薬による絶頂の波が身体を襲った。
「やぅ……あ……あぁああううっぐううぅっ!!」
声をあげまいと唇を噛んだカリーの口に、兄が指を突っ込んだ。
「んむうっ」
「噛むな」
兄は指でカリーの口の中をぐちゃぐちゃに犯す。
噛み千切ってやろうかとも思ったが、兄の指は噛まれないようにくにくにと器用に動く。
「あむっあっんんっんっんっンンーーーーッ!!」
カリーの身体が大きく反り返って絶頂に達した。
「ああ……お前のイキ顔は相変わらず可愛い」
兄は嬉しそうにカリーの胸をぐにっと掴む。
「んあっああ」
「この胸も最高だ」
「やあぁっあっんぅっ」
兄はニヤニヤしながらボロボロの服の上から豊満な胸を揉み、乳首をギリッと捻る。
この薬には勿論、媚薬効果もあるのだろう……いつも以上に身体が敏感に反応する。
だだ、与えられる快感とは別に勝手に絶頂に放り投げられるので、かなりキツイ。