解放-11
「おいおい、次期頭領を殺すなよ」
その頭領が天井の板を外して、ひょいっと顔を出した。
「良く言うわぁ……初めっからそのつもりだったクセにぃ……」
カリーはぐったりして足元の兄を蹴る。
「どっかやっちゃってよ……落ち着いてイケないし」
天井から飛び降りた頭領はクスクス笑い、兄を引きずって廊下に出した。
後はメンバーの誰かが勝手に処分してくれるだろう。
「次期頭領に決まってから態度が悪くなって困ってたんだ」
「自分で殺ってよねぇ」
「お前の腕がなまってるんじゃないかと思ってな……まあ、心配なかったか」
なまっていても別に構わないじゃないか、とカリーは呆れて息を吐く。
ズクン
「うっ?!うう〜〜〜〜〜」
落ち着いた途端に波が襲いかかり、カリーは唇を噛んだ。
「見ててやるから我慢しなくて良いぞ?」
頭領はカリーの後ろに回り、左手で胸を揉み右手を下に滑らせる。
「はっ…あぁっん」
カリーは甘えるように頭領の腕に身体を擦り寄せた。
右手が淫口に辿り着き、ぐちゅりと音をたてる。
「ははっ凄いな」
下着なんかとっくに役に立っておらず、溢れた愛液が太股を伝って流れていた。
「やあっあぁぁっアァーーーーー!」
カリーの身体が硬直してガクガク痙攣する。
頭の中が白や黄色にチカチカ染まり、それが目の前に映っている感じだ。
「ぅあ……は…はぁ……はぁ…」
痙攣が治まると、カリーはぐったりと首を落として荒い呼吸を繰り返す。
頭領は喉で笑いながらカリーの身体を撫で回した。
そこへ、拷問部屋のドアがノックされ外から声がかけられる。
「頭領、お楽しみのトコすみません」
頭領は舌打ちしてカリーから離れ、ドアへ向かった。
「どうした?」
「来客です……ログの……」
(ログ?)
ドアが閉まる直前に聞こえた内容に、カリーは怪訝な表情になる。
(何か大きな仕事かな?)
シグナーとログはライバル関係だが、たまに協力する事もある。
(ま、いっか)
自分には関係ない……それより、不規則に来る絶頂の波がどうにかならないかと、カリーは深々とため息をついた。