その3-1
ガヤガヤ ガヤガヤ
雪乃:あはははは!楽しー!(グビグビ
課長:ゆ、雪乃君もうその辺にしといた方が
雪乃:ところで課長、女Aさんの提出した企画書ですが見直す点が何点かあります(キリ
課長:え?そ、そうだったの?どこ?
雪乃:うっそ〜!!
課長:(えー!?)
雪乃:あははは!騙されましたね?騙されましたね?
課長:…うん、何か色々騙された感じ
雪乃:うへへ〜
課長:(大丈夫なのかこの子)
雪乃:私はですね〜課長
課長:はいはい、何でしょ
雪乃:部長職なんてこれっぽっちも望んでいなかったわけですよぉ
課長:ほう、そりゃまたどうして?
雪乃:私なんてまだまだペーペーなわけです、そうでしょ?まだまだ課長の足元にも及ばないんですよぉ
課長:そんな事は無いよ。君は立派に
雪乃:そうだろ?(ギロリ
課長:そうです
雪乃:なのにぃ〜私は部長で〜課長の上になっちゃうわけで〜…
課長:うん、そうだね
雪乃:あ、お兄さん!生中もう一つ!
店員:へい!張り切って!!
課長:もうやめときなさいっての
雪乃:う〜るさい!でね〜、私課長の事好きじゃないですかぁ
課長:うん……え?
雪乃:だから複雑なんですよぉ〜色々とぉ
課長:ちょ、え?何て言ったの今
雪乃:だから、複雑だって言ったのぉ
課長:いや、その前!サラッと言ったけどさ、今
店員:へい!生中お待ちっ!張り切ってぃ!!
課長:いやちょっとキミうるさい
雪乃:部長になると仕事も増えるだけじゃなくて責任も大きくのしかかるわけですよぉ。そうでしょお?(グビグビ プハー
課長:う、うん、そうだけどね、ちょっとさ、さっき何て言っ
雪乃:そうなんですよぉ!課長はですね、そういうところ分かってる。だから好きなんですよ。上司として最高だと私は思ってるわけですね(グビグビ
課長:……あ、ああそういうあれね。そういう『好き』だよね
雪乃:好きですよぉ?悪いですかぁ?
課長:いや、……うん。嬉しいよ
雪乃:えへへ〜
課長:…(ま、悪い気はしないか。これ以上望んだら罰が当たるな)
雪乃:あ〜、面白かった!じゃあ帰りますか部長
課長:いや部長は君ね?それより帰れる?まともに立ててないけど
雪乃:ん〜、タクシー拾いますよぉ
課長:そ、そう…じゃあタクシーの所まで送るよ
雪乃:何ならお家まで送って下さいよぉ
課長:ええ?いいの?
雪乃:大丈夫です…(フラフラ
課長:じゃあ送らせていただきます、姫
雪乃:うむ、苦しうない…あっはっはっ!
――タクシー内―――
課長:雪乃君大丈夫か?
雪乃:大丈夫ですぉ〜
課長:…(肩にもたれ掛ってる…髪の毛良い匂いだなぁ)
雪乃:かちょお
課長:え?な、なに?
雪乃:…私ねぇ、課長を好きになったのはつい最近なんですよ…
課長:…
雪乃:それまではただのセクハラおやじと思ってましたぁ…ははは
課長:まぁセクハラおやじだけどね
雪乃:ふふ…でもね〜、私が苛められてる時助けてくれたでしょ〜?
課長:…さぁ?何のことかな?
雪乃:別にいいですよ、私だけが思ってればいいことですし……ただ
課長:ただ?
雪乃:…あれから…課長が好きになっちゃいました…あはは
課長:上司として?w
雪乃:……男性として、です
課長:え?
雪乃:……
課長:……
雪乃:……
課長:あの、雪乃く
運転手:着きましたよ
課長:え?あ、ああ
雪乃:…課長、これで足りますか?
課長:え?いや、要らないよ。今日は私の奢りだ
雪乃:奢られるの嫌いなんです
課長:じゃあ次回も食事に行こう。その時奢ってくれ
雪乃:……分かりました(ニコ
課長:雪乃くん、もしかしてもう酔いは…
雪乃:おやすみなさい、課長
課長:…ああ、おやすみ
ブロロロロロロ…
雪乃:……
雪乃:言っちゃった…
続