その3-1
課長:じゃあ次の自己紹介は、君かな
雪乃:はい(ガタ
課長:はい、どうぞ
雪乃:月白雪乃と申します。趣味は読者と音楽鑑賞です
課長:どんな音楽を聞くのかね?
雪乃:バッハ、シューベルト、ショパン、モーツァルト、チャイコフスキー
課長:ほう、クラシックばっかりかね?
雪乃:いえ、石川さゆりさんも聴きますが?
課長:渋っ!え?何で!?君いくつ!?何で演歌なんて知ってるの!?唄えんの!?
雪乃:あなたを殺して〜いいですか〜ぁ〜♪
課長:本当に唄った!天城越え!?ってか何でそこから!?
雪乃:〜九十九〜折り♪浄ル蓮ンン"のぉおたぁきぃ!♪
課長:コブシ効いてるコブシ効いてる!何!?無駄に巧い!!
雪乃:なぁにがあぁってももういいのぅぉ♪
課長:もういいのは君だよ!巧いのは分かったから!君だけで自己紹介どれだけ尺取ってんの!?
雪乃:…ちっ
課長:え?舌打ちした?今
雪乃:以上です。宜しくお願いします(ガタ
課長:最後やけにアッサリ引いたね。ま、まぁいいや。これで終わりかな?ごほん、では最後に私から
ピピピピ、ピピピピ
社員A:オリエンテーション終了時間です
社員達:はい!お疲れ様でした(ガタガタ
課長:ええ!?ちょ
雪乃:課長
課長:あ、えっ?月白君、だっけ?
雪乃:はい
課長:何かね?
雪乃:これから宜しくお願いします
課長:お、おう。宜しく頼むよ(何だ何だ、変な子だと思ったが可愛い奴が入ったもんだなぁ)
雪乃:まず私は何の仕事をすれば良いでしょうか
課長:はは、そんなに畏まらんでいいよ。そうだな、珈琲でも淹れて貰おうか
雪乃:…私はお茶汲み要員として入社したのですか?
課長:え?いや、そういう訳じゃ
雪乃:…(ギラリ
課長:あ、とりあえずじゃあこのコピーを20部ほど
雪乃:分かりました(カツカツカツ
課長:こ、怖〜(ガクブル
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課長:あの頃から何かヤバかったもんなぁ
雪乃:独り言ですか課長
課長:うわぁ!ゆ、雪乃くん!何だね急に!
雪乃:珈琲です(コト
課長:…え?
雪乃:勘違いなさらず。私の珈琲を淹れた『ついで』ですから(カツカツカツ
課長:…
課長:…(ズズ…ゴクリ
課長:……うん。何か、いつもより美味しいなぁ〜…(シミジミ
続