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双葉さんと葉子ママ
【同性愛♀ 官能小説】

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前編-1

「ママ、病院へ行こうよ…。病気になっちゃうよ…」

家に居ると、泣いてばかりいる私を見かねて、娘の美さきが言います。
夫に去られたこと、娘と二人のこれからのことを考えると、精神が不安定になります。
「そうだね、病院で気持ちの落ち着く薬をもらおうね」

市の総合病院で受付を済ませ、診察を待ちます。
人が多いので、時間がかかりそうです。
人気の少ない廊下で待ちます。

美さきはどこかへ行きました。
一人でいると、考え込んでしまって、また不安な気持ちになります。

「ママ、この人が私たちにひつような人…」
顔を上げると、美さきが看護婦さんを従えています。
私より少し年上の、ベテランの感じのする看護婦さんです。

「あらぁ、お母さんもきれいな人ね」
笑いながら、看護婦さんは長いすの、私の隣に腰掛けます。
美さきはどこかへ消えました。

「娘さん、不思議な子ね。遠くで私を見つめていて、
私のところへ来て、お母さんを助けてくださいって言うじゃない?
ついてきたら、違うフロアだし。私のこと知っていたのかしら?
…だいぶまいっているようだけど、不安なの?」

私は優しい声を掛けられて、泣いてしまいます。
「はい、夫に去られて、先のことを考えると不安に潰されそうです」
「そう…。ここは違うフロアだから、私がでしゃばれないけど、お話ししようよ。
誰かに話すと気持ちが軽くなるじゃない?
私、今日は早番だから、メールをちょうだい。
私は葉子。橋本 葉子ね」
「円城寺 双葉です」

診察を受け、一度家に帰ってから、一人で葉子さんに会いに行きます。
静かな喫茶店の奥で、話を聞いてもらいます。
「つらかったね。私も離婚して娘と二人だから、私たち似ているんだわ。
男なんて、ニオイばっかりきつくて、ほんとに何を見ているのかしらね」
私の手を握ってくれている葉子さんの手の甲に、私の涙がぱたと落ちます。

「私、葉子さんに話を聞いてもらえると、気持ちが落ち着きます。
娘の美さきが、葉子さんは私に必要な人だと言っていました。
あの子はちょっと変わった子で、そういうことを言って間違ったことはありません。
また、会ってくれますか?」
「もちろん」




何度か会ううちに、私達は愛し合うようになりました。
葉子さんのそばにいると、男性では感じたことの無い安らぎを覚えます。

「葉子さん、キスしてください。飲ませてください」

「葉子さん、もっと濡れてください。葉子さんのツユを、もっと私にください」

「私、葉子さんの体液を飲むと、とても嬉しいんです。
葉子さんが私のなかに入ってくる感じがして、安らいでいられるんです」


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