第6話 新たな陵辱者-9
しかし、何かを企んでいるような眼つきは異様にギラついていて、相変らず口の端を歪めて笑っていた。
その顔を見た瞬間、紗希は、どんな抵抗も、言い逃れも無駄だと、これまでの経験から悟った。
倉井が自分を、自分のこの肉体を求めていることは明らかだった。
紗希は、また一つ、裕一に対して秘密を抱えることになった。
夫との幸せな生活を守るため、新妻は、また一歩、深みにはまっていくのだった。
しかし、あっけないものだね。
ちょっと、脅しの言葉を言っただけで、あっさりと家に入れやがって。
「主人には……言わないって、約束して下さい」だって。
旦那に知られなければ、何をしてもいいっていうのか。
アイツが汗水流して働いているっていうのに、隠れて、自分だけ気持ちいいことしようってか。
まあ、いいさ。ヤツへの腹いせにもなるし。
たっぷりと楽しませてもらうぜ。俺のやり方でな。
しかし、いい尻してるぜ。
早く、ひん剥いてやりたくなるよ。
寝室はどこだよ。2階か。
今さら、何、嫌がってんだよ。おらっ、こっち来いよ。
暴れんじゃねえ。階段から落ちるぞ。おらっ!
まったく手を焼かせやがって。
へえ〜、綺麗な部屋じゃん。
でけえベッド。シーツなんか真っ白で糊が利いてやがる。
俺の万年床と大違いだ。
まさに夫婦だけの聖域って感じ。
でも、今日は、俺がこの部屋で新妻と楽しいことをするんだ。ザマーみろ。
何、ボッとしてんだよ。こっちに来いよ。
「ここでは許して……お願い……」だって?