第四章 淑女墜落-4
「ふふっ、奥さんの尻は何度見ても飽きないな」
「ふむふむ、くびれたウエストからたおやかに描く曲線……引き締まった背にこのむっちりとした尻は本当に極上物だわい」
露出した白桃のようなヒップを、大村と張元が後ろからネチッこく見つめる。
「よし、もういい。早くこっちへ来て座りなさい」
大村に手招きされ、美優は悲しそうな表情を浮かべながらもゆっくりと二人のところへ歩を進めた。
何をされようとも、何を強要されようとも、全てを受け入れる準備は昨夜のうちに出来ていた。
まさかこの悪夢が一生続くわけでもあるまい。
ならば拒んで時間を延ばすより、男達の欲求を満たしきって一秒でも早くこの状況から抜け出したい……そう思い、固く決意したはずだった。
しかし、いざ男達を前にすると酷く怯えてしまい、動きにも躊躇いが生じてしまう。
それは常軌を逸した男達の行為が原因になっているのだが、実はそれだけではなかった。
(ああ……ま、また浣腸を……)
男達の前で静かに腰を下ろしながら、美優がちらりと張元の横に置いてあるモノへ眼を向ける。
そこには液体の入った洗面器と、透明なガラス質の浣腸器が置かれていた。
「ウ○チはもうしてきたのかね?」
大村がいつものように露骨な口調で聞いてくる。
「は、はい……済ませてきました」
「便の固さはどうだった? まさか下痢してるわけじゃないでしょうね?」
「い、いえ、それはありません」
「ふむふむ、毎朝規則正しい時間に、また快調に排泄なさっているとは、いやいや、奥さんの身体は本当に健康優良ですな」
張元が感心したように言いながら、さっそく浣腸器へと手を伸ばしていく。
「あ、あの……もうそれは……ゆ、許してもらえないでしょうか?」
「んっ? 浣腸はお嫌いですかな?」
「そ、それ以外だったら何でもします。ですので、どうか浣腸だけは……」
「あらあら、どうします、大村さん?」
張元がとぼけた顔で大村を見やった。