第四章 淑女墜落-13
ビシュ、ビシュシュッ、シュバッ―――
シュバシュバッ―――
まさかという、とても信じられない光景を男たちが放心状態で見つめる。
「す、すげえ……」
「これは……夢じゃないのか?」
「あの奥さんが……ゴクッ」
白桃のように美しくて悩ましいヒップから、放屁と共にとめどなく吹き出してくる液体。
その様はとても華麗で、卑猥で、一般的な排泄行為とは真逆なイメージすら湧かせてくる。
相手が美優だからこそかもしれないが、源太郎ら三人は敬遠すべきマニアックな行為をあっさりと受け入れていた。
それどころか、ときおり美優のヒップから漏れてくる放屁の音に、激しい情欲すら燃やしはじめていた。
あまりにも惨めで残虐すぎる排泄を終え、半ば引きずられるようにして美優は元の部屋へと連れてこられた。
その項垂れきった美人妻を中央にして、5人の男らがそれを囲うようにして腰を下ろしている。
もう普通の生活には戻れないかもしれない―――
頬を涙で濡らしながら、美優は自暴自棄にも似た感情で胸を灼いた。
もう相手は大村と張元だけではない。
ついに顔馴染みの店主ら全員が禁断の地に現れてしまった。
その面前で晒してしまった排泄行為……何という生き恥だろうか。
おそらくこの後に待ち受けているであろう蹂躙には、この3人も加わってくるに違いない。
それなれば、政治家である夫とはもう一緒にはいられない……美優は、そう覚悟せざるを得ない状況に置かれていた。
「奥さん、みんな忙しい中わざわざ足を運んでくれたんだ。もういい加減泣くのは止めなさい」
宥めるように言う大村の言葉も、美優の耳には届いていない。
「やれやれ、困ったもんだ。ここは一つ張元さんにお願いするとしましょう」
「ほいほい」
腫れぼったい瞼の端を大きく垂れさせた張元が、小さな鞄を手にスリスリと中央へ進み寄っていく。