プロローグー。-1
一筋の淡い光が
カーテンから差し込む。
高い天井も壁も
優しい色の作りで
置いてある家具も
全て、センスがいい。
そんな部屋に
陽射しが差し込むことで
優しさの上に温かみのある
雰囲気を作り出した。
窓際から
数メートル先のベッドでは
一人の少女が横たわっていた。
生まれてから一度も
染めていない黒髪は艶やかに
光に反射し、ふわりと
広がっていて
まるでビー玉のような
まん丸い瞳は黒目が大きく、
クリクリとしている。