嫉妬-3
土橋くんと郁美がヨリを戻したと知って初めて、自分がいつの間にかアイツに恋をしていたこと、そしてその想いはもう届かないことに気付いて、後悔の気持ちでいっぱいになって。
そしてその現実を受け入れるのが辛くて、彼と顔を合わせるのすらためらっていた。
だけど土橋くんは、いつも通り私にちょっかい出して来るし、くだらない話で笑わせてくるし、以前と全く変わらない態度で私に接してきた。
彼が郁美の話をすることはまず無かったし、私の気持ちを知った沙織や大山くんは、私の前で土橋くんに郁美との交際の様子を詮索することもしなかった。
だから、郁美のいない学校では、彼がヨリを戻したことはまるで夢だったんではないかと思うほど。
沙織と大山くんのプリクラを貼った同じページには、郁美が高校の友達と一緒に撮ったプリクラが貼ってあって、私はそちらに目を向けた。
土橋くんへの想いを昇華させて大山くんと歩き出した沙織。
土橋くんへの想いを断ち切れず、彼の元へ引き返した郁美。
私だけが、どこへ進めばいいのかわからずに立ち止まっていた。
いつか、前に進めるのかな。
こないだまでは、友達としてうまく付き合っていくと決めたのに、気持ちがブレてばかりの自分に思いっきりため息をついた。