20 骨製の海底城 *性描写-1
王都からの帰城後、エリアスは急を要する仕事だけをテキパキ片付け、夕食も断って自室のベッドに倒れこんだ。
自室はほとんど眠るためだけなので、調度品は少ない。
ベッドと書き物机。小さなタンスと書棚があるくらいだ。
部屋はアレシュの寝室と同じ階だが、内装はいたって普通だった。
薄紫の上品な壁紙に、白い柱と窓枠。半分開いた紫のカーテンの隙間から、オレンジの夕日が差し込む。
羽根枕に顔を埋め、エリアスは指先を窓に向けて振る。
厚いカーテンはひとりでに閉まり、部屋は心地よい暗さになった。
「はぁぁぁ……」
あまりの心地よさについ気が抜けて、深いため息を吐いた。
昨夜は殆ど眠れず、さすがに体力気力の限界だ。
ああ……お布団が、なんて気持ち良い。