新しいピアス-10
「山崎くんは・・・
吉岡先輩に大事にしてもらってるか?って
聞いてくれたんです。それだけ。
もともと山崎くんは私には気持ちはなかったみたいだし。
いまはもう、なんとも思ってません」
ほんとに?
「ほんとに?加奈ちゃん」
「はい」
小さく俺の大好きな声でコクとうなづいた加奈ちゃんを
俺は思いっきり抱きしめた。
俺は3年ぶりに幸せだった。
大好きな女を抱いて
大好きな女と抱き合って
心から気持ちのいいセックスをして
本当に満足だった。
だから。
千明が俺に本当に未練を残しているなんて
考えもしなかったし
忘れていたんだ・・・