夢と記憶-3
「ぅ……くはっ」
いつもならここで欲情が波のように引いていくのだが、スランの身体はもっともっとといきり勃ったままだ。
「ぅんはっ」
分かってるよ、と言わんばかりにゼインが肉棒をくわえる。
「馬っ…くうっ!」
ぢゅるっと吸い上げられて堪らず爆発するスラン。
そのまま何度も何度も吐き出し続けるモノを、ゼインは全て飲み込んでいった。
「んはっ…どうだ?少しは落ち着いたか?」
何回目かにやっと口を離したゼインは、手の甲で口の端を拭ってスランの顔を覗き込む。
目を閉じて荒く呼吸を繰り返していたスランが、ゆっくりと目を開けた。
その目は理性の欠片などひとつも無い、暗い色。
「んむっ?!」
急に左腕を上げたスランは、ゼインの髪を掴んでぐいっと引き寄せ噛みつくように唇を奪った。
右腕は背中に回され、逃がさないように強く抱かれる。
「つっ…んんっ」
ミシッと肋骨がキシんで激痛が走った。
多分、何本かイカれただろう……だから、カリーに相手をさせたくなかったのだ。
樹液に侵され、理性がぶっ飛んだ男は力の加減がきかない。
ゼインは治癒能力が高いから明日の朝には治っているが、カリーはそうもいかないだろう。
しかし、痛いのには変わりは無いので、その前に少しでも抜いておこうと思っていたのだが……間に合わなかったようだ。
「んっ?!んあっ」
ぐりんと上下逆になりスランに組み敷かれる形になる。
「はっ」
下から見上げるスランの目はギラついていて何も見えてはいない。
そのスランが苛つくようにゼインの服を引き千切ろうとするので、ゼインは慌てて自分で服を脱いだ。
とりあえず下半身だけ服を脱いだところで、スランがゼインの足を開かせる。
ほぐすとか、そんな考えはスランの頭に無い。
ゼインは与えられるであろう痛みを覚悟して、息を吸った。
ズッ
「ぅぐっ?!」
無理矢理捩じ込まれたスランの肉棒が、容赦無くゼインに埋め込まれていく。
ズズ……ズズズ
「いぁっアァッ」
加減なんかしてくれない……そんな余裕なんか無いのは重々承知しているのだが……。
(い……ってぇ……)
やっぱり痛いものは痛い。
自然と溢れた涙が頬を伝い流れていった。
「んぁ?!あっくっあぁっ!」
奥まで捩じ込まれたと思ったら馴染ませる事なく動かれる。
鈍い痛みが快感となりゼインを追い詰めていった。