夢と記憶-2
(……くそっ……最悪だっ)
何が悲しくて男に愛撫されて悶えなければならないのか……。
スランは自分の迂闊さに歯噛みする。
油断した……完璧に油断した……カリーの心からの笑顔に見惚れたりするから、ザルスの蔦の動きを見誤った。
普通ならこんなミスはしない。
だからチームで動くのは嫌いなのだ。
自分1人で動くなら自分の事だけ考えていれば良い……周りの事など無視して良いのに……。
カリーが消えた時、必死に探した自分も理解出来ないし、その後彼女が吹っ飛ばされて岩に激突するのを助けたのも、樹液から身をていして庇ったのもおよそ自分らしくない行動だ。
(……惚れたとか?)
いや、それは無い気がする。
「っ!ぁっ…?!」
そんな事を色々考えて気を反らしていたのだが、ゼインの指が胸の突起を弄りはじめて思考が飛び散った。
「ぅ……はっ……くうぅっ」
的確に快感を与えてくる指がくるくると乳首を玩ぶ。
ちゅぷっと音がして反対側の突起が口に含まれた。
「はっ……あくっぅ」
(くそっ)
奴隷イチのテクだと豪語しただけの事はある……樹液の効果が無くてもこれは……。
(気持ち……いいじゃねぇかっ!この野郎っ)
悔しいがそこは認める。
スランの心の葛藤を余所に、ゼインの片手が脇腹を撫でて下がっていく。
ベルトが外され下着をずり降ろされた。
ぶるんと勢い良く跳ねた自分の肉棒は、はち切れんばかりにいきり勃ってビクビクと脈動している。
それを見たゼインが喉を鳴らして笑っているのが分かった。
「てっ…めぇ」
人が大変な目にあってるのに笑うな。
スランは顔を赤くして潤んだ目でゼインを睨んだ。
「だから、その顔そそるって……ヤローでも理性飛んじまう」
霞んだ視界に映ったゼインはニヤニヤして自分の唇を舐める。
「あ゛?!」
同時にゼインの手が肉棒を優しく包み込んだ。
待ち望んだ刺激に身体が激しく反応する。
「アッくっ…はっあ…うぅっ」
ゼインの手は強弱をつけてスランを扱いていく。
「う゛ぐぅっあっ」
あっという間に絶頂に押し挙げられて欲望の塊が吐き出された。