叔父さんやめて-1
「あっ…」
うっかり甘い吐息を漏らして私はすぐに口を噤む(つぐむ)。
『おや、ここで声が出ましたか。ふふ、意外と弱いんですねぇ』
意地悪く叔父が言う。
私は口に片手を当てて言葉を失う。
『全く素直じゃありませんね。いい加減認めたらどうですか?』
後ろから語りかける叔父に身をかがめる。
『ほうら、入りますよぉ』
「いや、待って!まだ」
『何を言ってるんですか。そもそも誘ったのは貴女でしょう?』
「違!それは」
『おやおや、こっちを見てていいのかい?恥ずかしい事になりますよ』
「!!」
私は顔を赤らめ、すぐに視線を戻す。
ずどんっ…!
「ああっ!そんな激しくっ」
『どうですか?もうそろそろ諦めては』
「こんな硬いのが当たって…」
『ふふふ、もう貴女は負けたのです』
「まだ…まだだもん」
『往生際の悪い…』
ずんっ!
ビリビリ!
「いやぁああ!痺れちゃう!」
『はっはっはぁ!まだまだいきますよ!』
「いやぁ!やめて!お願い!止まって!許して!動かないでぇえ!」
『そうはいきません!私に勝負を挑んだ時点で貴女の負けは確定したのです!ほれ!イきますよ!もうすぐです!イきます!』
「いや!だめ!イッちゃ…あ!イッちゃダメ!イッちゃー私より先にイッちゃ…だめ!やめてぇー!」
そして親戚の叔父さんは、私の制止を振り切ってゴールした。
やっぱりノコノコじゃなくてマリオを使えば良かったなぁ、と思いました。
ちなみに叔父さんはクッパでした。
完