14 雌雄の身体*性描写-3
「お前でもさすがに、中身を見せられんのは恥ずかしい?可愛いねぇ」
自由になる視線だけで精一杯睨むエリアスに、ミスカはぬけぬけと言ってのけた。
だが、睨み続ける余裕はなかった。
入り込んだ触手は狭い子宮口まで到達すると、湯の身体を細くし、更に奥まで侵入する。
「っひゃ!?みひゅひゃぁ!!」
子宮の中いっぱいに、生暖かい湯が染みこんでいく。
意思を持った液体は、僅かに残っていた薬師の残滓を洗い流しはじめた。
最初の愛撫がなければ、直接内臓を洗われるような事態に、嫌悪しか感じなかったはずだ。
しかし完全に熱を持った身体は、異常なこの感覚を激しい快楽に感知してしまう。
感じ辛いだけだと思っていたこの身体は、一度官能の火がついてしまうと始末に終えない貪欲さを剥き出す。
それを最初に暴いたのは、ミスカだった。
四肢をがっちり絡め取られたまま、子宮内を犯される感覚に、身体を痙攣させる。
それでも快楽はいたずらに溜まっていくだけで、なかなか開放させてはくれない。
「んっ、ひゃめっ、んん……っ!!」
残滓を内に包んだ触手がズルズル抜き出ていく時には、もう息も絶え絶えで、瞳は蕩け真っ赤な頬にはいく筋も涙が伝っていた。
「お疲れさん、綺麗になったぜ」
エリアスの手足から触手が外れ、舌も開放された。
かといって立ち上がる事さえできず、転がったままビクビク身体を引きつらせていると、ミスカに両足を抱えあげられた。
湯と比べ物にならない熱が押し当てられ、一気に貫かれる。
「ーーーーーーっ!!」
長時間捕らえられ舌が痺れきっているせいか、まともな声にならない悲鳴があがる。
ギチギチと反射的に埋め込まれたものを締め付け、もがいた両手の爪が、湯の表面を空しくひっかく。
「ほら、掴まれよ」
また伸びてきた触手に両手を導かれ、抱きつくようにミスカの背へ回された。手触りのいい絹地を必死に掴むと、触手はおとなしく引っ込んでいく。
脚も絡め、全身でしがみついた。
「ミ……ミスカ……ぁ……も、苦し……」
泣きながら強請ると、押し込まれた熱が動き出す。
とめどなく流れる愛液が抽送を助け、エリアスも合わせて腰を揺らめかせる。
「ふぁ、あ、ぁ、ぁ……」
閉じた瞼の裏で激しい火花が散り、快感に狂いそうになる。
「もっと乱れろよ。貪欲に欲しがれ」
熱に浮かされたように、ミスカが囁く。
「可愛いお前のワガママなら、なんだって聞いてやる」
「はぁっ……はぁ……」
「ほら、どうして欲しい?」
「あ、ぁ……っ……ん、あ……」
銀髪が頬をくすぐり、涙で天井絵がぼやける。
ーー言いたくない。
どれほど不快で気持ち悪くても、一方的に射精の道具に使われたほうが、まだマシだ。
それなのに、ミスカはいつもこうやってエリアスを弄り、後戻りできない快楽で追い詰める。
「っぁ、あ、イかせ……イきたい……おねがい……みすかぁ……っ!」
ほとんど無意識で訴えながら、両手足に力を込めてしがみつく。
揺さぶられるたび、演技する必要もない本物の快楽に翻弄される。
腰を掴まれ、思い切り深く突きこまれた。
「ひ、あああーーーーーーっ!」
背中を弓なりに反らせ、エリアスは待ち焦がれた絶頂をようやく味わう。
一瞬遅れてミスカも達した。子宮口に正確に押し当てられていた先端から、せっかく洗ったばかりの場所に、大量の精が注ぎ込まれる。