快楽-2
「イく!またっイッちゃう!」
私の何度目かの絶頂。
「ああ!俺もっ!」
先輩は膣から引き抜きペニスを私の口に突っ込む。私はそれに吸い付いて、顔を前後させながら射精を促すとたっぷりと精液を喉奥にぶちまけられた。
私は余すことなく飲み干す。
康平のそれを飲んだことは無いのに…。
喉奥にねっとり絡み付く白濁液は独特の臭気を持ち、クセのある味わいがある。
……変態だ。
私は何を考えていた?口内でねばつく精液を鼻で舌で味わい、その味を批評するなんて正気の沙汰ではない。
どこかおかしくなっている。そしてそれはもう後戻りできないところまできている。
康平を裏切り、身を任せて、あまつさえ求め、快楽に溺れた私には…もう帰りの切符を失ったも同然なのかもしれない。
甘美な世界から一転、現実的な世界に私は戻ってきた。現実は無情にも私に後悔の念と自己嫌悪を置き去りにして嘲笑うかのように傍に佇む。
林檎を食べろと蛇に唆されたイヴ。
好奇心に負けて箱を開けてしまったパンドーラ。
彼女達の気持ちが今の私には分かる。
いずれ罪と罰を受ける審判が下される。
だけれどーー
この口内に未だ残る精の香り。決して良い匂いとは言えないのに、未練がましく居座り続ける生臭さの中に、捕らえて離さない何かがある。
ああ、もっと。もっと狂いたい。
私の穴にギチギチに埋まってきたペニスは、私の隙間だらけの心をも埋めてくれた。
現実は儚くも無情。それならば私は、私の選ぶべき道とは…。
「瑞穂」
先輩が後ろから抱きついてくる。回された手は私の乳房を掴み、乳首を摘まむ。
私をまだ欲する人…。寛人先輩。
まだ、するの?
まだ、射精したいの?
「先輩…」
「寛人でいいよ」
「寛人…さん」
私をゆっくり倒して、先輩は覆い被さる。
もう回復したそれでまた私の膣内へ挿入ってくる。
私の膣内はもう彼のサイズに驚かない。確りと彼の大きさを、形を記憶して順応する。
「あ、寛人さん…」
「瑞穂…お前の身体最高だよ」
嬉しい。褒めてくれた。
そして甘いキスと激しいピストンが始まる。
淫靡な世界にまた踏み込む。
「寛人さんっ!もっと、もっとして!」
「ああ、今日は泊まるよ!朝までしよう!」
「は、い!アアンッ!」
康平は帰ってこない。
だから、大丈夫。大丈夫。
朝まで先輩と、エッチが出来る。
もうきっと、康平とでは満足できないだろう。先輩じゃないと、寛人さんのおちんちんじゃないと、私はきっと、満足できない。
「や、堕ちちゃう!堕ちちゃう!」
「とっくに堕ちてるくせに」
そう、とっくに堕ちてる。私の膣内で暴れる肉棒に私の膣はとっくに堕ちてる。
「ああっ!出る!瑞穂、膣内(ナカ)で射精すよ!?」
「え!?」
膣内は流石に駄目だ。
「駄目っ!外にして!」
「欲しくない?」
「欲しくないとかそういうことじゃなくて」
「瑞穂の好きな精液だよ?欲しくない?」
欲しくない…とは言えなかった。
実際赤ちゃんが出来たら困る。まだ私は大学生だし、それに康平でも膣出しなんて許したことないのに…。
だけど、寛人さんの精子を子宮に受け止めてあげたいという気持ちが無くはなかった。
「でもっ…んっ…アァ」
「いいよね?射精すよ?」
「あっあっ!待って、駄目…アアッ!」
「射精るよ!いいよね!?」
可哀想…。寛人さんも膣出ししたいんだろう。
一回くらいなら…大丈夫かな?
私も、寛人さんの精子が欲しいもの…。
一回、一回だけなら…。
「ンッアッアン!射精して…」
「いいの!?」
「う、ん…きて、いっぱい射精してっ」
「イくよ!膣内でっ!」
「きて!膣内にいっぱい注いでっ!」
「あーっ!」と咆哮を上げて奥まで突くと、寛人さんは私の膣内で暴発したように精液を注いだ。
「うおっ、出る!やっべ、すっげぇ出てる!」
脈打ちは感じる。でも出てる感じはあまり無かった。出してる本人には分かるのかな?
全て出し終え、引き抜くとすぐに精液が溢れてきた。
ああ、膣出しされちゃった。
もう何も残ってない。私の貰われるものは全て寛人さんに貰われた。
「愛してるよ、瑞穂」
愛してるよなんて心にもないセリフだと思った。それでも私はその言葉に酔いしれる。
赤ちゃん出来てたら…それこそ責任を取ってもらおう。
それにしても膣出しSEXは気持ち良かった。
膣内で出てる感じはしなくても、びくびくと身体を震わせて膣内に放出されるあの感覚は嫌いじゃなかった。
私もイッちゃうほどに。