投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

光の道
【その他 恋愛小説】

光の道の最初へ 光の道 62 光の道 64 光の道の最後へ

月の光と都会の光-2

トイレに向かって歩き出す。

飲み会という場は好きだ。
お酒は好きだし、おつまみや食事が美味しいと尚楽しい。

よくよく考えれば、昔から周りに飲む女の子は少なくて…
学生の時の飲み会では男の子に混ぜてもらってたし、会社でも飲みに行くのは男の人ばかりだった。

久々に女の人の酔っ払ったとこ見てしまった。
可愛くて、ほっとけなくて、なんというか…
羨ましい。
片桐さんの発言もそうだ。


ー大輔、私を置いて帰るの?ー

ー今日くらい一緒にいてよー


かなりドキッとした。
男の人は女の人にあんなこと言われたらどう思うのだろうか。
私には言えない。


昔を思い出す。
私は甘えることも縋ることも昔から苦手で…
最初の彼氏は付き合ってたはずだったけど、いきなり新しい彼女が出来たからって別れたっけ。
その彼女は私も知ってる可愛くて甘え上手な後輩だった。

別れたくないとも言えなくて…
さみしいとも言えなくて…

そう思うと聡の時もそうだった。
昔から変わってない。

片桐さんみたいに言えたら、あの後輩みたいに甘え上手だったら、何か変わっていたのだろうか。


片桐さんと比べて、色気はないし、華もない。
元カノと妹みたいな存在。
甘え上手と甘え下手。

大輔くんは帰るのだろうか。
先に帰る方がいいのかな?


鏡をみると泣きそうな顔がある。

「馬鹿みたい…」

自分の惨めさに笑ってしまう。

"大丈夫"
"守られるだけが女じゃない"
"ちゃんと自分の足で立つんだ"

そう言ってないと心が折れてしまう。
…昔から。

だから変わらないのかもしれない。
わかってはいるけど、どうしても変えられない。
私じゃなくなってしまいそうだから。




光の道の最初へ 光の道 62 光の道 64 光の道の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前