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インスタント・ラバーズ
【痴漢/痴女 官能小説】

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グッド・モーニング-11

「あぁん!」

 その悦びの瞬間、不意に男性の指はわたしの股間から離れていった。
 もう少しで……もう少しだったのに!
 わたしは顔をしかめて、思わず声で不満を表してしまった。

「お前が気持ちよくなって、どうすんだよ」
「……はぁ?」
「お前は、俺を気持良くさせる立場のはずだろう。逆なんだよ、理解るか?」
「はぁ」
「だから……俺のを口でしゃぶれよ。セックスは駄目なんだろう?」
「…………」

 わたしは、頭の中がイクことで一杯になってしまって、男性の問いにほとんど片言で答えてしまっていた。
 今までわたしの股間でしゃがんでいた男性が、すっくと立ち上がる。
 男性の股間の部分が、スラックスの上からはっきりと盛り上がっているのが見えた。
 わたしは、何も言わずに、彼の股間の前にしゃがみ込む。
 ベルトを外して、ズルリと男性のスラックスを下ろしてやる。
 そうしてから、男性の勃起にひっかかったトランクスも、勃起から引き剥がすようにして外した。
 すると、むわっと饐えた汗と薄い精液が混じったような淫臭が、わたしの鼻に漂ってくる。
 なんて、いやらしい臭い。
 平常時に嗅ぐのは敬遠しそうな臭いも、こうした非日常で嗅ぐと何故か頭の中が痺れるような気がする。
 そして、今、わたしの目の前で存在を主張している男性のものを愛おしく感じてしまうのだ。
 男性の勃起は、使い込んでいるようには見えないが、カリ高の濃いピンク色でほとんど垂直を向いている。
 わたしの奥の部分を突くには、太さも長さも十分に思えた。
 それを手にとってみる。硬い。硬くて、熱い。
 この熱さが、わたしは好きだった。こればかりは、道具では再現出来ない。
 上目遣いで男性の顔色を伺った。男性が、無言で早くしゃぶれと訴えている。
 フェラには自信があった。すぐ出しちゃ、駄目よ。心の中で男性に呟く。
 手で勃起を掴み、大きく口を開けて、亀頭をその中へ。

「くうぅ〜〜〜〜ッ!」

 男性が快哉を放った。
 勃起が、口の中でビクリビクリと跳ねまわる。
 思えば、わたしを責めている間、男性もセックスを我慢して耐えていたのだ。
 我慢した後のフェラチオは、気持ちいいでしょう?
 男性は、顔をくしゃくしゃにして、わたしの頭を軽く掴んで喘いでいる。
 勃起の先端に口づけをするように唇をつけ、飲み込んでやる。
 それを繰り返すと、わたしの頭を掴む男の力が強まってきた。
 そして、その瞬間に、ケータイの着信音が鳴り響いた。男性のものだ。
 男性はスーツのポケットからケータイを取り出した。


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