グッド・モーニング-10
「足、少し広げろよ」
男性がわたしのももを抱えて、横にずらそうとしてくる。抵抗することは出来なかった。
その瞬間、甘い快感がわたしの股間から湧き上がる。
男性の両手の親指がわたしの陰唇に置かれて、それがぐっと横に引き伸ばされた。
わたしは、悦びとも哀しみともつかないような呻き声をかすかに出した。
男の硬直したものを待ち望む、熟れた桃色の肉が、男性の目に晒されている。
もうわたしの体のどこにも、これ以上晒す場所はない。
知らない男に、自分の体の桃色の粘膜を晒す、究極の開放感をわたしは味わっていた。
この感覚だけで、軽い絶頂感が感じられる。
触られるまでもなく、陰核までがむっくりと勃起し、包皮から顔を出しているのがわかる。
男性はそれを見て、うむ、とか、おう、などと吠えている。
「……お前、なんでこんなに溢れちゃってるんだよ、見られただけでさ。本当に変態なんだな」
「違う、違うわァ……」
「触ってほしいか? もうたまんないんだろう?」
「そんなこと、ないわ。わたしに、触らないで」
そうよ、わたしは変態だし、触っても欲しいに決っている。
でも、まだ強がって見せた。
体中に、ビリビリと電撃が走り抜けた。男性の人差し指が、わたしのクリトリスを撫でている。
あっ、あっ、あっ。ほんの触れる程度だったが、たまらなかった。
人差し指がなぞるペースに合わせて、わたしの口から淫声が漏れ出てくる。
我慢しようと思って出来るものではない。もっと、もっと触って欲しい。
思わず、腰が男性の指を追いかけるように動いてしまう。
「触るなって言っといて、なんだよその有様は……本当は、触って欲しいんだろう?」
「ぐうッ……!」
わたしは唇をとっさに噛み締めた。
男性の問いに、思わぬことを言ってしまいそうになったからだ。
もう少し強く触って欲しいし、口でもして欲しい、その突起を吸って欲しい。
また指の感触がその敏感な部分に降りてきた。
男性は、わたしのクリトリスの感触を楽しむように、指をくるくるとその上で回して動かしている。
「はっ、はっ、ハッ、ハーン……!」
わたしは指の動きと、それから与えられる快感に集中していた。
快感は少しづつ大きくなって、ある終着点に向かって突き進んでいる。
そして、その指の動きに応じて、自然と声が漏れた。
もう男性がどんな顔をしてわたしを責めているのか、わからない。
それより、早く終着点へ……いきたい。イキたい。もう少しで、イカされてしまう。
イ……イク!